<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="no"?><?xml-stylesheet href="http://www.blogger.com/styles/atom.css" type="text/css"?><feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom" xmlns:blogger="http://schemas.google.com/blogger/2008" xmlns:gd="http://schemas.google.com/g/2005" xmlns:georss="http://www.georss.org/georss" xmlns:openSearch="http://a9.com/-/spec/opensearchrss/1.0/" xmlns:thr="http://purl.org/syndication/thread/1.0"><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628</id><updated>2024-12-19T12:23:12.060+09:00</updated><category term="外国文学"/><category term="ミステリー"/><category term="SF"/><category term="佐藤 正午"/><category term="学園"/><category term="少年"/><category term="戦争"/><category term="東野 圭吾"/><category term="福井晴敏"/><category term="辻村深月"/><category term="重松清"/><category term="クオリア"/><category term="児童文学"/><category term="哲学"/><category term="国際謀略小説"/><category term="教育"/><category term="文明論"/><category term="映画"/><category term="演劇"/><title type="text">ページを渡る風 | 最新記事一覧</title><subtitle type="html">ブログ「ページを渡る風」の最新記事をお届けします。</subtitle><link href="http://book.nakagawa.click/feeds/posts/default" rel="http://schemas.google.com/g/2005#feed" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/" rel="alternate" type="text/html"/><link href="http://pubsubhubbub.appspot.com/" rel="hub"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default?start-index=26&amp;max-results=25" rel="next" type="application/atom+xml"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author><generator uri="http://www.blogger.com" version="7.00">Blogger</generator><openSearch:totalResults>27</openSearch:totalResults><openSearch:startIndex>1</openSearch:startIndex><openSearch:itemsPerPage>25</openSearch:itemsPerPage><xhtml:meta content="noindex" name="robots" xmlns:xhtml="http://www.w3.org/1999/xhtml"/><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-6906513365720799068</id><published>2015-03-18T23:45:00.000+09:00</published><updated>2015-03-19T09:36:34.504+09:00</updated><title type="text">八月の犬は二度吠える</title><content type="html">

&lt;p&gt;久しぶりに読みごたえのある本を読んだ。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;舞台は京都。暗号名は「八月の犬 」。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それは、京都の夏を彩る風物詩に悪戯を仕掛けようとした学生たちの物語だ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062778718/commex-22/ref=nosim/" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51qKPP9Rp6L._SL160_.jpg" border="0" alt="八月の犬は二度吠える (講談社文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%85%AB%E6%9C%88%E3%81%AE%E7%8A%AC%E3%81%AF%E4%BA%8C%E5%BA%A6%E5%90%A0%E3%81%88%E3%82%8B-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%B4%BB%E4%B8%8A-%E5%B0%9A%E5%8F%B2/dp/4062778718%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062778718" target="_blank"&gt;八月の犬は二度吠える (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;鴻上 尚史 &lt;br&gt;&lt;br&gt;講談社  2014-07-15&lt;br&gt;売り上げランキング : 342069&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%85%AB%E6%9C%88%E3%81%AE%E7%8A%AC%E3%81%AF%E4%BA%8C%E5%BA%A6%E5%90%A0%E3%81%88%E3%82%8B-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%B4%BB%E4%B8%8A-%E5%B0%9A%E5%8F%B2/dp/4062778718%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062778718" target="_blank"&gt;Amazonで詳しく見る&lt;/a&gt;&lt;/font&gt; &lt;font size="-2"&gt;by &lt;a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html"&gt;G-Tools&lt;/a&gt;&lt;/font&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;h3 style="text-align: center"&gt;*&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;京都には思い出がある。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;現役、浪人時代とも京都の大学を受験した。冷やかし半分の軽い気持ちで受けた現役の時、キャンパスで配られていた大学新聞の一面にはボブ・ディランの「風に吹かれて」が載っていた。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;・・・&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;How many roads must a man walk down&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;どれだけたくさんの道を歩き回れば&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Before you call him a man?&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;人は一人前だと呼ばれるようになるのだろう&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Yes, 'n' how many seas must a white dove sail&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;どれだけ多くの海を越えていけば&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Before she sleeps in the sand?&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;白い鳩は砂浜で羽根を休めることができるのだろう？&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Yes, 'n' how many times must the cannon balls fly &lt;/p&gt;
&lt;p&gt;どれだけ大砲の弾が撃たれれば&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Before they're forever banned?&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もう二度と撃たれないように禁止されることになるのだろう？&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;The answer, my friend, is blowin' in the wind&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その答えは、友よ、風に吹かれている&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;The answer is blowin' in the wind&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その答えは風の中に舞っている&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;・・・&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;高校では生徒会に所属していたこともあって、ボブ・ディランのその歌詞と紙面に躍る自由だとか革命だとかの声にぼくはいっぺんに魅了されてしまった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それで、冷やかしのはずが浪人時には本命の大学になった。結局は、同じく浪人していた友人たちと遊び回っているうちに1年はあっという間に経ち、そして本命の門はあまりに高く、受験だけはしたもののぼくは上京して早稲田に入ることになる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;しかし、ちょうど学費値上げ反対闘争が巻き起こっていた早稲田でその後学生運動にのめりこんでいったかというとそんなことはまったくなく、むしろシュプレヒコールを上げる人々を横目に見ながら日々音楽に興じる学生時代となったのだった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それでも、今も「風に吹かれて」を聞くたび思い出すのはあのときの大学新聞の紙面だし、そのたびにふわっと甦ってくるのは、あのときのキャンパスの風の匂いだ。&lt;/p&gt;

&lt;h3 style="text-align: center"&gt;*&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;主人公の山室もまた、そんな革命への熱狂に、いや「熱狂したいという熱狂的な思い」を抱え、それへの渇望に密かに身を焦がす青年だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;京都・百万遍のとある予備校の寮に入った山室は、そこで何人かの仲間たちと親しくなる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;いつも人の真ん中にいて快活に微笑んでいる長崎、医学部を志望して三浪目の吉村さん、オヤジ臭い苦学生の関口。そして後から仲間に加わる伊賀と久保田。&lt;p&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;彼らは受験勉強の傍ら、若者らしいハチャメチャな事件を次々と引き起こしていく。「パイルドライバー脳天かち割り事件」「野鳥の会とセックススナイパー事件」「加茂川ロケット花火事件」…。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;山室の目には、それらの出来事が一種の「解放区」のイメージを形作っていく。そんなある日彼は思いつく。もっとスケールの大きな解放区を現出するためのひとつの壮大な悪戯を。それは、京都の夏の風物詩である大文字焼きを「犬」文字焼きに変えてしまうという計画だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それは他愛のない、学生時代にありがちな悪ふざけだったが、しだいに彼らは本気になる。そして、戌（いぬ）年の夏に向け2年越しの綿密な計画がスタートする。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;しかし、長崎の恋人をめぐって仲間うちに密かな葛藤が生まれ、やがて破局的な事件へとつながっていく。奇しくもそれは「八月の犬」計画が実行されるはずの日だった。計画は未遂に終わり、強固に見えた仲間たちの繋がりもバラバラになってしまう。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;それから24年。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;長崎からの手紙を受け取った山室は、複雑な思いを抱きながら、京都駅のホームに降り立つ。ホテルでの待ち合わせのはずが、携帯電話が鳴り、会合場所は病院へと変更される。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;病室を訪れた山室が見たのは、癌であと半年の命を宣告された長崎の姿だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;窓から大文字山の見える病室で、長崎は言う。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;もう一度、『八月の犬』をやりたいんだ&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;学生時代の夢を実現する。そこにはロマンティックなニュアンスが伴う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だが、学生時代には無邪気に考えられた悪戯も、40代の大人が取り組むとなるとそうはいかない。バラバラになった仲間たちには、それぞれに地位があり、家庭があり、そして固有の事情があった。そこから生まれてくるさまざまな現実の障壁が彼らの行く手を阻む（かつて仲間を引き裂く原因となったあの事件もまた濃い影を落としていた）。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;24年がたって、多くの者が腹のまわりに贅肉を蓄え、ある者は病に身体を蝕まれ、あるいは心を蝕まれ、すべてが変わってしまった彼らの中で、しかし今も生きているのはかつてと同じ悩みを抱えた「自分」だ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「自分」という牢獄の壁は高くなり、お互いのほんとうの顔すらも隠してしまう。学生時代にはあっけなく超えられた（と思っていただけかも知れないが）壁はとてつもなく高く、彼らは容易に手を取り合って歩き出すことができない。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;青春時代は痛く、苦いものだが、大人の世界もまた辛く、厳しい。むしろ年をとった分だけ苦しみはより現実的な姿を伴って訪れてくる。それでも、一度は挫折した仲間たちの関係が、やがてひとすじの光のように過去と現在を貫き、物語は大団円を迎える。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;友情とはそもそも何だろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それはひどく青臭い議論だが、この本を閉じたとき、学生時代に抱いたそんな問いがふたたび頭をかすめる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;何の利害もなく、ただ一度同じ時を過ごした仲間たちが、ただそのことによってのみふたたび集い、助け合う。そのことの奇跡をあらためて思わずにはいられない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;出会いはどこまでも偶発的なできごとであって、そこに生まれる物語は一回かぎりのものでしかないが、友情はそれ故にぼくたちにとってかけがえのない大切なものとなるのかも知れない。&lt;/p&gt;

&lt;h3 style="text-align: center"&gt;*&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;この本の著者である鴻上尚史は、80年代から90年代にかけて劇団「第三舞台」の主宰兼演出家として、野田秀樹の「夢の遊眠社」と並んで一斉を風靡したので、その頃をご記憶の人も多いだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;早稲田の演劇研究会から生まれた第三舞台は、しばらくの間はキャンパス内でテント公演をしていたが、ぼくが入学した頃から大学を離れ、一般の劇場で公演するようになっていった。それでもぼくの在学中には、代表作「朝日のような夕日をつれて」の立看板がまだキャンパス内のあちこちに立っていたように思う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ぼくが第三舞台のファンになったのは社会人になってからだったが、すでにものすごい人気になっていて、公演のチケットなんてまったく手に入らなかった。大学時代に見ておけばよかったと何度も悔やんだものだった。&lt;/p&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6906513365720799068" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6906513365720799068" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2015/03/blog-post.html" rel="alternate" title="八月の犬は二度吠える" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-3026582538152299532</id><published>2014-01-06T00:44:00.000+09:00</published><updated>2015-02-10T21:58:18.705+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="戦争"/><title type="text">永遠の0（百田尚樹）</title><content type="html">&lt;p&gt;話題の映画「永遠の０（ゼロ）」を年末に観た。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;顔も知らぬ零戦乗りの祖父、宮部久蔵の足跡を追う若い姉弟の探索行と、その先にしだいに浮かび上がってくる60年前のストーリーとが同時平行で進んでいく。そのエンジンとなって物語を引っ張っていくのは、宮部をめぐる幾重もの謎だ。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;志願兵であったはずの宮部久蔵が、生きて妻子の許へ帰ることにこだわったのは何故だったのか。彼は噂どおりの天才的な戦闘機乗りだったのか、それとも安全圏で高みの見物をしている臆病者だったのか。そして、終戦を間近にした宮部が別人のように変わってしまったのは何故だったのか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;映画はなかなかの出来だったが、物語の焦点となっているこれらの謎について言えば、ぼくの中では幾分消化不良ぎみで残った。いずれも、ストーリーを追っていく中で一応の納得感が得られる構成にはなっているのだが…。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;同じく、友人の言葉として語られる「特攻は狂信的愛国者の行いという点において自爆テロと変わらない」という問いに対しても、主人公の青年は口ごもるだけで、その答えは最後まで明確には提示されなかったように思う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そんなもやもやを頭の片隅に残したまま家に帰ると、ちょうどクリスマスに息子に贈った原作本が手つかずで放置されていたので（笑）、2日かけて読み切った。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;読み終わって思うに、やはり文庫版で600頁におよぶ小説を映像化するには相当の苦労があったのだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;映画は構成やストーリーを原作とほぼ変わらないかたちで踏まえつつ、映像作品として高い完成度を実現している。しかし、その代償として、脚本家は原作に含まれる多くの要素をばっさりカットせざるを得なかった。それは映画を映画として成立させるためにはやむをえない決断だったが、同時に謎解きへの回答を中途半端なものにしてしまったかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;作者は自らが仕掛けた謎に、原作の中でただ回答を与えているだけではない。むしろそれらの謎を提示することによって、より深い問題の中へと読者を引っ張っていく。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その根本は、何が（だれが）彼らを死に追いやったのか、ということだ。その答えは、映画を見るかぎりでは、すべてが「戦争」という概念に抽象化されてしまう危険があるが、原作はむしろ「戦争」を構成する重層的な現実について語ろうとしている。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なぜ彼らは死んでいかなければならなかったのか、死を前にした彼らの思いはどこにあったのか、また戦争が終わったとき生きて帰った兵士たちを待っていたのは何だったのか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;誤解を恐れずに言うなら、問題は「戦争」ではない。戦争は言わばひとつの状況に過ぎず、作者が問題にしたかったのは、その状況を構成するさまざまな人々の振る舞いの方であったのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;戦場で戦った兵士たちの背後には、一方に故郷で彼らを待つ人々がおり、帰ってきた兵士たちを、また帰らなかった兵士たちをさまざまに迎える人々がいる。他方に、安全な場所にいて権力を行使する人々がおり、同じく安全な場所にいてそれを煽る人々がいる。それに盲従する人々もいる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だが、それらは実は別々の人々ではないのかもしれない。そこでは、いわゆる権力の有無はもはや関係がなく、右や左も関係がない。ミシェル・フーコーの言うようにミクロの暴力について語るなら、日常の中で誰もが権力者になり得るからだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そのあたりのことは、やはり原作を読まなければ伝わらないかもしれない。&lt;/p&gt;
　&lt;br&gt;
　&lt;br&gt;
&lt;p&gt;一方、映画だけが描き得たものもある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;戦場での宮部の姿を知る生き証人を求めて、主人公の青年はある老人の家を訪ねる。その老人とは田中泯扮する任侠の徒なのだが、彼の話を聞くうち雨が降りはじめる。老人が立ち上がり、庭に向かう戸を開け放つ。雨は激しく庭の木を濡らす。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その雨が、老人の心象とどう呼応しているのかはさだかではないし、むしろ演出的には、ただ次に訪れるある驚愕の事実への布石にすぎなかったのかもしれない。だが雨は、絶望か、または何かへの怒りであるかのように土を叩く。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それは、この映画 の中でもっとも印象に残る場面だ。&lt;/p&gt;
　&lt;br&gt;
　&lt;br&gt;
&lt;p&gt;そして、蒼空。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;雲の上を飛ぶ零戦の戦闘シーンは、常に蒼空をバックにしている。当たり前のことゆえに、原作には一切そのことに関する言及がなく、それゆえにぼくたちの（ぼくの？）想像力では蒼空が浮かんでこない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だが、そこで繰り広げられる闘いが凄惨なものであればあるほど、映画が描き出す空の蒼はことさらにまっすぐにぼくたちの心に届く。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;人間のあらゆる営みを、その生き死にさえも超越して、空は蒼く、陽光は明るく降り注ぐ。救いのように、それでいて耐えがたい哀しみのように。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;いずれにせよ、それを語る、今はもう老人となった生き証人たち（癌を患って余命いくばくもない者もいる）の脳裏には、生死をかけて飛んだあの日のあの蒼空が焼きついているにちがいない。&lt;/p&gt;
　&lt;br&gt;
&lt;a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhLoooiAJnHhe8tIhnQsbNi918Jyv4Q2rQiIAY7MXxybRZpTU9Y4v93ysWmZB_kVXaqzeHMWQC9JOeKxmMhsgHnYNJwXPDf_JyN4_OLmjwT6Vhab8jLGe5uSu0M20HNSUIN9dFNXJWNWYQ/s640/blogger-image--1994189411.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"&gt;&lt;img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhLoooiAJnHhe8tIhnQsbNi918Jyv4Q2rQiIAY7MXxybRZpTU9Y4v93ysWmZB_kVXaqzeHMWQC9JOeKxmMhsgHnYNJwXPDf_JyN4_OLmjwT6Vhab8jLGe5uSu0M20HNSUIN9dFNXJWNWYQ/s640/blogger-image--1994189411.jpg"&gt;&lt;/a&gt;&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;ところで、人はこの小説（映画）を戦争小説（映画）と呼ぶのだろうか。ある作家の口を借りて右翼エンタメと呼んだメディアもあった（その新聞社が製作委員会に名を連ねているのは不思議なことだが・・・）。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;右翼エンタメとは愛国心をくすぐる作品のことらしい。愛国心と言えば、はたしてこの映画を見る人は、ラストシーンで米空母に単機突っ込んでいく宮部の零戦に「当たれ」と祈るのだろうか。その思いを遂げることがハッピーエンドなのか、遂げないことがハッピーエンドなのか。そもそもその思いとはいったい何なのか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;少なくとも、その問いをただひとつの答えに収斂させることのできる者がこの世界にいるとはぼくは思わない。&lt;/p&gt;

</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3026582538152299532" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3026582538152299532" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2014/01/0.html" rel="alternate" title="永遠の0（百田尚樹）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author><media:thumbnail xmlns:media="http://search.yahoo.com/mrss/" height="72" url="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhLoooiAJnHhe8tIhnQsbNi918Jyv4Q2rQiIAY7MXxybRZpTU9Y4v93ysWmZB_kVXaqzeHMWQC9JOeKxmMhsgHnYNJwXPDf_JyN4_OLmjwT6Vhab8jLGe5uSu0M20HNSUIN9dFNXJWNWYQ/s72-c/blogger-image--1994189411.jpg" width="72"/></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-5256640260094114975</id><published>2013-11-10T00:56:00.000+09:00</published><updated>2017-02-04T01:20:21.200+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="文明論"/><title type="text">クルマ社会・7つの大罪（増田悦佐）</title><content type="html">&lt;p&gt;
今年も所沢のジャズフェスティバルが11月17日に開かれる（詳細はコチラ→&lt;a href="http://www.tokorozawa-jazz-bar.com/jazzbar2013/"&gt;「所沢JAZZバル2013」http://www.tokorozawa-jazz-bar.com/jazzbar2013/&lt;/a&gt;）。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
普段ジャズは聴かないのだけど、あえてここで話題にしたのには意味がある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
街中のジャズと言えば、1930年代アメリカで隆盛を誇ったビッグバンド" ジャズだが、戦後それが急速に衰退していったのは何故か、という問いをクルマ社会化と結びつけて論じた本がある。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569790208/commex-22/ref=nosim/" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xHH48zsxL._SL160_.jpg" border="0" alt="クルマ社会・7つの大罪"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%9E%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%83%BB7%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%BD%AA-%E5%A2%97%E7%94%B0-%E6%82%A6%E4%BD%90/dp/4569790208%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4569790208" target="_blank"&gt;クルマ社会・7つの大罪&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;増田 悦佐 &lt;br&gt;&lt;br&gt;PHP研究所  2010-08-26&lt;br&gt;売り上げランキング : 61181&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%9E%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%83%BB7%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%BD%AA-%E5%A2%97%E7%94%B0-%E6%82%A6%E4%BD%90/dp/4569790208%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4569790208" target="_blank"&gt;Amazonで詳しく見る&lt;/a&gt;&lt;/font&gt; &lt;font size="-2"&gt;by &lt;a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html"&gt;G-Tools&lt;/a&gt;&lt;/font&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
この本は、クルマという文明の利器がいかにアメリカ文明を衰退に導いたかということを、7つの視点から解き明かしていく構成になっている。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
その章立てはこんな感じだ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;エネルギー" スペースの浪費&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;行きずり共同体の崩壊&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;家族の孤族化&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;大衆社会の階級社会化&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;味覚の鈍化と肥満の蔓延&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;自動車産業の衰退&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;統制経済への大衆動員&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;
もっとも「7つの視点」はちょっと振りかぶりすぎで、最後の方は燃料切れの感がなくもない。特に最終章「『クルマ社会』死後の世界で日本はどうなる？」では日本がテーマとなっているだけに、肝心のところが消化不良気味なのが少々残念ではある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
とは言えなかなかの力作であることは間違いなく、7つの論点のいずれも目からウロコの展開で、豊富なデータとともに語られる論旨には説得力がある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
その中で、ビッグバンド" ジャズの衰退とクルマ社会化の関連を論じているのが、第二章「行きずり共同体の崩壊」だ。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
駅前広場とビッグバンド" ジャズの隆盛&lt;/h3&gt;

&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;鉄道華やかなりしころには、ちょっと大きな駅前には必ず広場があった。そして、駅前でみんなが一緒に楽しめるような催しがひんぱんに開催されていた。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;20～30人編成のジャズやヒットソングを生で演奏する楽団が、アメリカ中で我が世の春を謳歌していた。当時のビッグバンドは、正真正銘の総合的なエンターテインメントだった。非常にバラエティに富んでいて、誰もが楽しめるようなライブ・パフォーマンスが、全国津々浦々の主要駅の駅前広場を中心にあっちこっちで演じられていた。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
このビッグバンド人気が第二次世界大戦後急激に衰退するのは、レコードやラジオで安上がりな再生芸術として大衆音楽が楽しめるようになったからだ、というのが通説になっている。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;誰でもラジオさえ持てばただで音楽が聴けるようになった。だから、わざわざ入場料を払ってライブで聴きに行くのが面倒くさくなった。あるいは、蓄音機とレコードさえ持てば、いつでも自分が聴きたいときに自宅でレコードをかければ必ずまったく同じ音楽が聴けるようになった。だから、さっぱりライブに行かなくなってしまった。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
この因果関係は、確かにとてもわかりやすい。しかし著者は、ジャズ評論家ジーン" リースの「（それは）生ものと缶詰というまったく違うものに対する需要を混同した議論だ」という言葉を引用しながら、それを否定する。そして、当時のレコードやラジオはまだまだ品質的に発展途上だったのだと断じている。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;レコードについては、音を再生する能力がすごく弱く、雑音がいっぱい入っていた。ラジオにいたっては、時々ほかの局が混信したりして、非常に質の低い再生芸術でしかなかった&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
そんなものにビッグバンド" ジャズを駆逐する力は本来なかった。むしろ真相はこうだ、と著者は言う。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;自動車の普及と鉄道会社自体の不況や戦争を口実にした極端な過小投資のおかげで、鉄道の乗客が激減して駅前広場がすたれてしまう。だから、駅前でひんぱんに軍楽隊のマーチだとか、ビッグバンドのジャズとかが聴けなくなってしまった。人間は、親しむ機会がなくなると、たとえばライブ" ミュージックは缶詰であるラジオとかレコードで聴くのに比べて、こんなにおもしろいものだということも忘れてしまう。おもしろさが分からなくなってしまったから、聴かなくなってしまった。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;みんながそちらに傾斜するとそれなりにカネが入って、徐々に（引用者註: ラジオやレコードの）技術も進歩してくる。だんだん、再生の精度も上がってきた。聴くに堪えないほどの混信や雑音に悩まされることもなくなり、毎回まったく同じ音が同じ順番でくり返される異常さになれてしまえば、それなりに鑑賞に堪える芸術と評価できるようになってきた。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
鉄道が衰え、アメリカ人の生活がクルマ中心のものに変わっていったために、「乗り合わせた一両の電車や駅前の雑踏の中に形成される行きずり共同体」が崩壊していった。そのことがビッグバンド" ジャズの文化を衰退させるきっかけとなり、それに代わる音楽の楽しみ方としてラジオやレコードが発達していったのだ、というのが著者の分析だ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
そして、著者の思考は、さらに行きずり共同体の崩壊がもたらした（とりわけぼくたち日本人にとっては）思いもかけない影響に及んでいく。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
復員兵を日常に迎え入れるために必要なもの&lt;/h3&gt;

&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;復員兵の中で精神障害、情緒障害を起こして社会復帰が困難になった人たちの比率が、朝鮮戦争では第二次大戦と比べて若干増えた程度だったのに、ベトナム戦争では激増した。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
その背景としてよく言われるのは、ベトナム戦争に対するアメリカ社会の受容の問題だ。誰の目にも「大義ある戦争」だった第二次大戦や（多少疑問が出てきていたものの）朝鮮戦争と比べ、ベトナム戦争では大義の在り処が相当あやしくなっていたからだ。故郷で復員兵たちを迎え入れるはずのパレードや記念行事はなく、代わりに待っていたのは住民たちの冷ややかな目だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
だが、著者はそれとは違う側面からの分析を提示する。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;朝鮮戦争当時までは復員兵は船や列車に乗り合わせた集団として故郷に戻っていった。港や駅には彼らに共感を示す行きずり共同体が自然発生的に形成された。そして朝鮮戦争のころ、ショートボブにした真っ赤な赤毛がキュートなティリーザ" ブリューワーが歌った『想ひ出のワルツ』のような、アメリカが戦時体制に入った時期に特有のセンチメンタルなヒット曲が、彼らをやさしく包みこんだ。この曲は出征した兵士との再会を願うヒット曲としては、アメリカ最後の名曲だった。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
これに対して、&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;ベトナム戦争の復員兵は、航空機とクルマでばらばらの個人としていきなり戦場から平和なアメリカ社会に投げこまれた。そして、ベトナム戦争の頃には航空便の大衆化も進み、太平洋はだいたい飛行機で渡って、本土に帰ってからも飛行機を乗り継いで自分の故郷に近い空港に行き、そこからまたクルマで帰るというケースが多くなる。何がいちばん違うかというと、長い時間をかけて共同体的な雰囲気の中で本土に帰るための、言わば慣らし運転をする時間が、どんどん短くなっていったのだ。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
戦場という異常な場所できわめてストレスの高い経験をした人々をもう一度日常の中に戻すためには、物理的な距離と時間と、そこに形成されるある種のコミュニティとが必要だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
船と汽車、そして港と駅はそれを提供する装置として機能していた。だが、航空機とクルマがそれに取って代わったとき、そこからは時間が失われただけではなく、行きずりのコミュニティもまた失われたのだった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
著者は、デーヴ" グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』からこんな一節を引用している。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;...おまえのしたことは正しいと安心させてもらえないと、感情の内向が起きる。ベトナム戦争から戻った兵士たちは（中略）輸送船での長旅の間に仲間どうしで語り合うこともできなかった。勤務期間を終えた兵士たちは、飛行機でたちまち「世間に復帰」させられた。敵と最後に戦ってからわずか数日、ときにはたった数時間後である。迎えに来てくれる仲間の兵士はおらず、自分の体験を語りあえる同情的な共鳴板はどこにもなかった。...&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
ここでクローズアップされるのは、行きずりのコミュニティが緩やかな共感によっていかに人々をやさしく包みこむ空間を提供してきたかということであり、その形成に港や駅がどれほど寄与してきたかということだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
そして逆に浮き彫りになってくるのは、クルマがそれとは正反対のきわめて個人主義的な乗り物であるという事実だ。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
クルマ社会と都市の荒廃&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;
ちょうど先ごろデトロイト市の破産がニュースになった。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;米ミシガン州のデトロイト市は１８日、連邦裁判所に対して破産手続きの申し立てをした。負債総額は１８０億ドル（約１兆８千億円）以上あるとされ、米国の地方自治体の財政破綻（はたん）としては過去最大になる。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;デトロイト市はゼネラル・モーターズ（ＧＭ）が本社を置くなど、米自動車産業の中心都市として知られ、１９５０年には人口が１８０万人を超えていた。しかし、自動車産業の衰退や治安の悪化などによって人口流出が続き、現在は約７０万人にまで減少。収入が少ないままに借金を重ねたことに加え、都市インフラの維持費用や退職公務員への年金支払いなどがかさみ、財政難に陥っていた。（朝日新聞デジタル 2013年7月19日 から抜粋）&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
この記事にも見られるように、デトロイトと言えばアメリカ自動車産業の象徴的な都市であり、その荒廃はビッグスリーの凋落とセットで語られることが多い。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
だが、著者はここでもまた通説に異議を唱える。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
彼によればデトロイトの衰退は、ビッグスリー隆盛の真っ只中ですでに始まっていたのだという。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
たとえば、1965年当時の全米大都市の凶悪犯罪発生率をみると、デトロイトは殺人で1位、強姦、強盗でそれぞれ2位と、トップランクに位置している。1965年と言えば、ビッグスリーが仲良く大増収" 大増益を続けていた年だ。その時点ですでにデトロイトは、アメリカで1、2を争うすさんだ大都会に成り果てていたことがわかる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
また、デトロイト最大かつ最高級のデパートであるハロルドのデトロイト都心店が売上最高額を記録したのは1953年だそうだが、これは自動車産業が我が世の春を謳歌する前のことだった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
デトロイトの繁栄は、実はビッグスリーの全盛期よりもずっと早くはじまり、ビッグスリーの全盛期にはすでに斜陽に向かっていたのだ。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;
では、何がデトロイトの街を荒廃させたのか。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;デトロイトでも、1920年代から30年代までは、自動車会社の重役でさえ、ニューヨーク支店に出張するときには、鉄道を使ってデトロイトからニューヨークまで行っていた。当時は鉄道駅もすごく繁盛していて、駅前のデパートは今の日本の東京や大阪の駅前の大型店と同じくらいの売上を出していたわけだ。自動車会社の重役が鉄道を使わずに、自分の会社が作った自動車でどこへでも行くようになり、さらに60年代以降はだいたいアメリカの国内の地方都市を回るときには飛行機を使うようになったので、デパートが衰退したわけだ。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
ここでも、クルマ社会化の進展と、それと対をなす鉄道の衰退が根本的な原因となっている。その結果、駅前のデパートは衰退し、都心はドーナツ化現象を起こして、犯罪の多い地域に成り下がってしまう。相対的に裕福な階層はそんなダウンタウンを避け、郊外のゲーテッド" シティやゲーテッド" コミュニティへと逃げ出して行く。「シティ」とか「コミュニティ」という名が付いていても、それはもはや都市ではなく、コミュニティではなかった。都市やコミュニティの意味とは「いろいろな階層、階級の人が自然に集まる機会」のことだが、ゲーテッド" シティやゲーテッド" コミュニティには、監視カメラで来訪者を厳しくチェックするきわめて同質性の高い環境しか存在していないからだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
そうしたクルマ社会化と都市の破壊を決定的にしたのが、万里の長城やピラミッドをも上回る世界史上最大の公共事業であったインターステイト" ハイウェイ（州間高速道路）の建設だった。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;まずハイウェイがまん中を突き抜けた街が死滅してしまった。さらに、ハイウェイとの接続が悪くなった街も、即死ではないが、徐々に衰退していった。ハイウェイに対してアクセスはいいが、ハイウェイにまん中を貫かれなかったという幸運な都市だけが生き延びることになった。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;当初の計画ではほとんどアメリカ中の大都市の中心部をインターステイトが貫通することになっていたが、さすがにニューヨークの市民はジェイン" ジェイコブズなどが先頭に立って猛烈な反対運動を展開した。インターステイト・ハイウェイ計画の当事者たちは、ＦＤＲドライブというマンハッタンの周囲を通る高速道路だけ作って、まん中は通さないという妥協で手を打った。「こんなに道路交通の不便な街にしてしまったら、ニューヨークはペンペン草も生えない街になる」とか捨てゼリフを言いながら。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
しかし、まさにそのおかげでマンハッタンは、そのまん中をインターステイトが貫くことによってイーストビレッジとウェストビレッジが分断されるという悲劇を免れ、今も繁栄しているのだと言う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
反対運動の先頭に立ったジェイン" ジェイコブズは、アメリカの女性ノンフィクション作家" ジャーナリストであり、都心の荒廃を告発した運動家として有名だが、遺作となった『壊れゆくアメリカ』でこう述べている。かつては豊かで偉大な経済社会を形成していたアメリカを、貧富の格差と犯罪が蔓延する殺伐とした国に変えてしまったのは自動車だと。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
人間がクルマを日常生活の足として受け入れ、路地や横丁を邪魔者扱いし出した瞬間からコミュニティの崩壊がはじまったのだと。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
街中のジャズ" イベントは何をもたらすか&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;
翻って、日本はどうなのだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
なるほど日本でも、郊外や地方ではかなり以前から駅前商店街の衰退が問題になり、クルマで行ける大型ショッピングモールが商業の中心となっている。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
しかしその一方で、東京や大阪といった大都市圏では今なお鉄道が交通の要であり続け、人の集まる駅前や、最近では駅ナカが小売業の熱い視線を浴びているのも事実だ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
そこには世界の先進国の中で日本だけが成し遂げた奇跡がある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
毎日膨大な数の乗客が利用する駅という存在を維持しつづけることで、大都市の犯罪発生率を欧米よりも一桁か二桁低い水準に押しとどめるとともに、首都高を走るクルマに占める自家用車の割合を2割という、これも欧米では考えられないような低いレベルに抑えることによって、物流の効率を飛躍的に高めることに成功した。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
いずれも、日本では個人主義とプライバシーが過度に追求されることがなく、したがってクルマ、それも自家用車が必要以上には生活の主役とならなかったことに起因するものだ（アジアに特徴的な過密都市へのある種の指向性もその一因かもしれない）。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
同書にはこんなエピソードも紹介されている。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote class="tr_bq"&gt;
&lt;p&gt;このへんの事情は、東海道新幹線が開通したとき、当初は新幹線の全駅が在来鉄道の拠点駅とは別の場所に作られるはずだったという話とそっくりだ。東京、名古屋、京都の財界人は猛反対運動をくり広げて、それぞれ在来線の東京駅、名古屋駅、京都駅への新幹線乗り入れを実現して、その後の都市経済も順調に発展した。おめおめと「新」横浜駅、「新」大阪駅、「新」神戸駅を受け入れてしまった横浜、大阪、神戸は、その後都市としての発展で歴然と差をつけられてしまった。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;
アメリカで起こったのとはちょうど反対の事実がそこにはある。街殺しの自動車という存在と、街の生成を促す鉄道という存在の違いだ。自動車よりも鉄道に今なお多くを負っている日本の大都市の奇跡の理由はそこにある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
そうしてみれば、アメリカ文明がたどったのと逆の道を行くことは可能かもしれない。たとえば、鉄道によって形作られた郊外や地方の旧市街を、街中のジャズ" イベントを介して再び活性化させるといったことも。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
古くからある街には文化がある。文化のあるところには人の行き来がある。そして、人と人とのつながりの中から新しい文化は生まれてくる。かつて宿場町として、また市場町として栄えた所沢には、そのいずれもがある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
エッジ" シティ（アメリカの衛星都市の一種で、クルマでの生活を前提として成り立っているのが特徴）からは決して文化は生まれない。文化という事件は、必ず人と人が徒歩で行き交う距離感の中で生起するのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;
まだまだはじまって2年目の試みだが、所沢のジャズ" イベントのこれからの盛り上がりに期待したいところだ。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5256640260094114975" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5256640260094114975" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2013/11/7.html" rel="alternate" title="クルマ社会・7つの大罪（増田悦佐）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-5193176727237641308</id><published>2013-05-07T00:26:00.001+09:00</published><updated>2015-02-07T00:49:00.161+09:00</updated><title type="text">アントキノイノチ（さだまさし）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;
&lt;tr&gt;&lt;td colspan="2"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%81-%E5%B9%BB%E5%86%AC%E8%88%8E%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%95%E3%81%A0-%E3%81%BE%E3%81%95%E3%81%97/dp/4344417178%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4344417178" target="_blank"&gt;アントキノイノチ (幻冬舎文庫)&lt;/a&gt;&lt;img alt="" height="1" src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" style="border: none;" width="1" /&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;
&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%81-%E5%B9%BB%E5%86%AC%E8%88%8E%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%95%E3%81%A0-%E3%81%BE%E3%81%95%E3%81%97/dp/4344417178%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4344417178" target="_blank"&gt;&lt;img alt="アントキノイノチ (幻冬舎文庫)" border="0" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41kMspn79LL._SL160_.jpg" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;span&gt;さだ まさし &lt;br /&gt;&lt;br /&gt;幻冬舎  2011-08-04&lt;br /&gt;売り上げランキング : 61131&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%81-%E5%B9%BB%E5%86%AC%E8%88%8E%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%95%E3%81%A0-%E3%81%BE%E3%81%95%E3%81%97/dp/4344417178%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4344417178" target="_blank"&gt;Amazonで詳しく見る&lt;/a&gt;&lt;/span&gt;&lt;span&gt; by &lt;a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html"&gt;G-Tools&lt;/a&gt;&lt;/span&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;
&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;ずっと気になる本ではあったが、電子書籍（楽天kobo）で出ていなかったら読まなかったかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;と言うのも、遙か30年くらい前さだまさしの音楽に傾倒していた頃があって、彼の小説（？）もいくつか読んでいたからだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それは小説と言うよりは、実体験を少し脚色した程度の習作的なものだった。どれも彼のつくる歌と同じヒューマニスティックな世界観に彩られていたが、やはり彼の歌の歌詞と同様言葉遣いに少しクセがあって、所詮シンガー・ソングライターの手遊びといった域を出るものではなかった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もっとも、その頃のぼくは彼の文章にすっかりハマっていて、同じように小説めいたものを書きながら、彼のレベルにはまるで及ばなかったのだけれど。&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;今回読んでみて、その完成度に驚いた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さだまさしという名とはまったく別のところで、小説としてきっちりと読ませてくれる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;いつまでもずっと読んでいたい作品というのに時々出会うことがあるけれど、これはそういう種類の作品だった。&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;気がつけば身の回りには、心の問題を抱えている人が大勢いる。いちばん多いのは（新型も含めて）鬱病だけど、アスペルガーやADHDも決してめずらしくはない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;生命と非生命に境界がないように、健康と病のあいだにも境界はない。「病」なんていう概念自体人間がつくったのだから、それはあたりまえのことだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だからある意味で「病」なんてものはなくて、ただ本人にとっての（そしてある程度は周囲にとっての）生きにくさだけがそこにある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;統計上の数字がここ何年かで急増しているのは、おそらくこれまで表に出てこなかったものが出てきただけで、実態として数が増えているのではないだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;しかし、もっと大きなスパンで、それこそ何百年かの単位で捉えるなら、そこには近代というパラダイムが抱えた何かがあるのかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;安易な社会批判は嫌いだけど、麿赤兒が20年以上前にどこかで書いていたこの言葉が、頭を離れない。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
…いまの日本は、真っ白な闇の中だな。情報社会ですべて分かったような気分になれる。だが、判断する時は、あまりに真っ白すぎてできない。怖いね。目を開けても真っ白で、まるで拷問。そんな状況でいられる肉体は、すでに人間ではないだろう…&lt;br /&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;もっともこの本はそういう、何か小難しい問題提起をするような本じゃない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さだまさしらしい優しいまなざしに貫かれた、それでいてイヤミのない良書だと思うので、ぜひ読んでほしい。&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;願わくは、もう少しラストを引っ張ってくれたら、もっと長い時間読んでいられたのにな…(^.^)&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5193176727237641308" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5193176727237641308" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2013/05/blog-post.html" rel="alternate" title="アントキノイノチ（さだまさし）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-3037495819000219588</id><published>2011-12-08T20:29:00.004+09:00</published><updated>2015-02-10T21:59:40.124+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="外国文学"/><title type="text">ゴーストライター（ロバート・ハリス）</title><content type="html">&lt;p&gt;米軍通信基地沿いの道は、冬枯れの中をなだらかにカーブを描きながらミューズ（所沢市民文化センター）へと続く。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;プレイヤーに入れっぱなしになっているハリー・ポッターのサウンドトラックCDのせいか、フロントウィンドウ越しの景色がまるでスコットランドの風景のように見えてくる。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;人もクルマもまばらな道に、やがてジョギングの人影が二つ三つ現れると、不意にそれが最近読んだロバート・ハリス「ゴーストライター」（講談社文庫、2009年）のとある描写とかぶさり、舞台はスコットランドからさらにアメリカ北西部の孤島へと入れ替わる…。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062764431/commex-22/ref=nosim/" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41VqsrGSSPL._SL160_.jpg" border="0" alt="ゴーストライター (講談社文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%B9/dp/4062764431%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062764431" target="_blank"&gt;ゴーストライター (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;空と海の色がひとつになって、果てしなく続くかと思われる荒涼とした土地。襲ってくる風と雨。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;砂丘の向こうから近づいてくる二つの影。ひとつは女で、もうひとつは男。男の方は銃を持っている。彼らはただ主人公を連れ戻しに来たのか、それとも…？。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;物語のなりゆきはこうだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;前英国首相アダム・ラングの回顧録を執筆中だったゴーストライターが謎の死を遂げた。島と本土をつなぐフェリーから転落死したのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;彼に代わって回顧録を仕上げるべく雇われた主人公は、ラングの別荘がある島にやってくる。そこで彼が出会うのは、才女のようだがどこかエキセントリックで行動が予想できないところのあるラング夫人と、彼女に夫との仲を疑われている有能な秘書のアメリア。そしてもちろん当のラングその人。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;前首相と初めて相対した主人公は、開口一番こんなジョークを披露する。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
あなたのゴースト（亡霊）です。&lt;br&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;だが、その挨拶は少々悪趣味に過ぎたようだ。ぎょっとして主人公を見返した前首相の顔を見れば、それがふさわしくない台詞だったことは明らかだったから。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;主人公はラングへのインタビューをはじめる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そこで少しずつ明らかになっていくラングの半生。彼はどんな青年で、どんな理由から政治家になったのか、夫人と出会ったのはいつどこでだったか…。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;やや退屈なそのインタビューは、やがてすべての謎を解く幾重もの伏線となって生きてくるのだが、この段階では主人公も、そしてもちろん読者もそのことを知らない。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;突然ラングのスキャンダルが発生する。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;彼の内閣で外務大臣をやっていたリチャード・ライカートが、ラングを国際刑事裁判所に告発したのだ。その罪とは、首相在任中にラングが英特殊部隊を違法利用してアルカイダのテロリストと目される4人を拉致し、CIAに引き渡したこと。その4人はCIAの拷問を受けて死んだが、4人ともイギリス国籍を持っていた。そして、ラングは彼らが拷問を受けることをあらかじめ承知していたと言うのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ラングの身辺はにわかに慌ただしくなる。米国は国際刑事裁判所を承認していないため、米国内にとどまるかぎりラングが逮捕されることはないらしい。だが、ラングはかつての盟友である米国政府要人の支援を確実なものにし、戦いを有利に導くため、ワシントンへ向かう。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;残された主人公は前任者の死の謎を解くため、島をさまよう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;雨風を避けるため逃げ込んだとある別荘で彼が知るのは、前任者の死体を発見した老女が何者かに殺されかかり、意識不明になっていることだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;予想に違わず、入ってはいけない路地に彼は入り込んでしまったらしい…。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;この作品、2010年にロマン・ポランスキー監督、ユアン・マクレガー主演で映画化されたが、映画化するまでもなくその描写は十分に映像的だ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
…別荘から走り出る黒塗りのクルマ。群がる報道陣とフラッシュの嵐。空を引き裂くヘリコプターの音…。&lt;br&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;
…深夜の寝室。ドアを小さく叩く音。素足にバスローブ姿で忍んでくるラング夫人…。&lt;br&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;…国際刑事裁判所で開かれる記者会見。登場する女性判事の真っ赤な口紅。再びフラッシュの嵐。彼女は毅然と言い放つ。「正義は、持てるものにも持たざるものにも、力あるものにも弱いものにも平等でなくてはなりません」…。&lt;br&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;しかし残念なのは、邦題が原題のとおり「ゴースト（Ghost）」とならず、「ゴーストライター」となってしまったことだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もちろん、「ゴースト」の第一義は元首相のゴーストライターという主人公の役割にあるのだから間違ってはいないのだが、実は読み進めていくにつれ、その意味は二重三重にかぶさってくる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だからこそ、ラングとはじめて相対した主人公が図らずも口にした「私がゴーストです」という台詞が生きてくるのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「ゴースト」だと日本語でのなじみが弱いという判断があったか、もしく日本語の中で抽象的すぎるという判断がされたのだろう。いずれにしても、この作品の肝となるモチーフであるだけにちょっと残念な翻訳ではあった。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B005WQWQR2/commex-22/ref=nosim/" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51POp0NYENL._SL160_.jpg" border="0" alt="ゴーストライター [DVD]"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC-DVD-%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC/dp/B005WQWQR2%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB005WQWQR2" target="_blank"&gt;ゴーストライター [DVD]&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3037495819000219588" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3037495819000219588" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2011/12/cd-2009-2009-09-15-67160-amazon-by-g.html" rel="alternate" title="ゴーストライター（ロバート・ハリス）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-3149730543806604455</id><published>2011-06-19T00:31:00.003+09:00</published><updated>2015-02-10T22:01:09.236+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="SF"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="外国文学"/><title type="text">12モンキーズ（テリー・ギリアム）</title><content type="html">&lt;p&gt;地下鉄の改札を通り抜けようとしてふと見ると、地上に向かう階段を、母親に手を引かれ登る小さな男の子がいた。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;まだ歩きはじめたばかりだろうか。一段一段のぼる姿が健気に見えるのは、それが男の子だとよけいにそう思えるのは、大人になった姿とのギャップがあまりに大きいからだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;そんな時にいつも思い起こすのが、映画「12（トゥエルブ）モンキーズ」（テリー・ギリアム監督、1995年）の冒頭のシーンだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;両親に手を引かれた男の子。雑踏の空港ロビー。走ってくる男。出発便を告げる搭乗アナウンス。そして銃声。倒れる男。その上にかがみこむ女…。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「大丈夫よ」とささやく母親の声。だが、彼がすでに知っているように、「二度と決して」大丈夫ではない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それは、その後何度も繰り返し物語の中に挿入される光景だ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/12%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%82%BA-DVD-%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0/dp/B00005V2R0%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB00005V2R0" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/419SKZ8JFKL._SL160_.jpg" border="0" alt="12モンキーズ [DVD]"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/12%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%82%BA-DVD-%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0/dp/B00005V2R0%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB00005V2R0" target="_blank"&gt;12モンキーズ [DVD]&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;場面は変わって近未来。鉄格子の中で目を覚ます主人公コール。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;やがて彼は、看守の命令で荒廃した地上に出る。そこは、世界的なウイルスの蔓延で人類の大部分が死滅した後の世界だ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;地下に戻った彼は地上で何を見たかを科学者たちから尋問され、やがて試験にパスした彼は、過去の世界へとタイムトリップすることを命じられる。すべてがはじまった時代へと。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;そこから物語は、ブルース・ウィリス演じる主人公とマデリーン・ストウ演じる女性精神科医キャサリン、それにブラッド・ピットのキレた演技が印象的な精神病患者のジェフリーが三つ巴になって進んでいく。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;物語の焦点はむろん「12モンキーズ」。人類を滅亡寸前に追い込んだ致命的なウイルスをバラまいたのは、どうやらこの「12匹の猿の軍団」らしい。彼ら（？）を見つけ、それを阻止することがコールに与えられたミッションだ。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;しかし、「12モンキーズ」とはそもそも誰なのか。どうやって彼ら（？）を見つければいいのか。それに何より正しい時代にタイムトリップする方法は？&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;最初から困難が予想されたそのミッションは、物語の進行とともに困難さの度合いを増していく。増大しつづけるエントロピーに軌を合わせるかのように、P.K.ディックの世界に似て、または同じブルース・ウィリス主演の「ダイ・ハード」シリーズに似てというべきか、すべての物事が何ひとつ思い通りには運ばない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;コールは何度も間違った時代に送りこまれ、間違った世界で精神病院に放り込まれ、そして未来に通じるはずの電話は間違った相手につながってしまう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;精神病院で注射された安定剤のせいなのか、はたまたタイムトリップの影響なのか、コールの頭はずっと混乱したままだ。過去と未来がごっちゃになり、空港のシーンが何度もフラッシュバックし、同じミッションを帯びたタイムトラベラーの声が天井裏やトイレの個室から聞こえてくる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それに拍車をかけるのは、同じ病棟にいるジェフリーの支離滅裂な言葉の洪水だ。さらには、彼に「正気」を取り戻させようとする精神科医キャサリンの説得も彼を混迷に導いていく。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;やがて彼は、未来の世界も「12モンキーズ」を追うミッションも幻想で、自分は正気を失っているのだと考えはじめる。地下世界しか知らない彼にとって、現在の世界で吸う空気の匂いは甘美で、日光のきらめきは彼の視線を眩惑する。こちらの世界こそが現実なのかもしれないという思いは、彼を誘惑する。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だが、そう思いはじめた矢先に未来の記憶を想起させる出来事に出会い、やがて事態は思わぬ方向へと転がっていく…。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;何度もフラッシュバックする少年の日の記憶と、眼前に繰り広げられる男のタフな世界との対比が鮮やかだ。どうしてあの日からここへたどり着いてしまったのか。どんな物語がそこから、やがて地下世界の鉄格子の中へと彼を導いていったのか。映画は何ひとつ明らかにしないまま終わるが、それだけに後に長く余韻を残す作品になっている。&lt;/p&gt;
&lt;br&gt;
&lt;p&gt;考えてみれば「ダイ・ハード」シリーズでも、ブルース・ウィリスの目元にはいつも少年の日を思い返すような表情が浮かんでいたような気がした。&lt;/p&gt;

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</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3149730543806604455" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3149730543806604455" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2011/06/12.html" rel="alternate" title="12モンキーズ（テリー・ギリアム）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-5094692767628205619</id><published>2010-10-18T08:06:00.005+09:00</published><updated>2015-02-07T00:51:46.190+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="ミステリー"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="学園"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="辻村深月"/><title type="text">冷たい校舎の時は止まる（辻村深月）</title><content type="html">&lt;p&gt;辻村深月の短編集「ロードムービー」が新書版で出た。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%B9-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4061827391%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4061827391" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51pXvnyBMoL._SL160_.jpg" border="0" alt="ロードムービー (講談社ノベルス)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%BC-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%B9-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4061827391%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4061827391" target="_blank"&gt;ロードムービー (講談社ノベルス)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;この作品は、デビュー作「冷たい校舎の時は止まる」の主人公たちのその後（およびその前）を描いた派生作品集だ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ただし、いわゆるシリーズものとは違って登場人物のフルネームが最初に明かされることはない。多くの場合名前は伏せられているか、愛称が使われることによってすぐには誰とわからないような仕立てになっている。ただ、気をつけて読めば口調や職業、愛称などにヒントは隠されているので、誰が誰なのかを一話ごとに推理しながら読み進めていくのも楽しみのひとつと言っていいだろう。もっともぼく自身は「冷たい校舎」を読んでからだいぶたっていたので、読んでいる最中は誰がだれだかほとんどわからなかった。それでも、読み終わってからパズルのピースが次々とはまっていくのもなかなか楽しい感覚だった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;また先に出た単行本から二篇が追加になっているが、うち一篇は「冷たい校舎」とのつながりではなく、この本自体に含まれるある一篇とのつながりになっている。これがまたこの作品集全体の奥行きを深める結果になっていることも付け加えておこう。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そんなわけで、「ロードムービー」を読んでいるうちに親作品を読み直したくなって、「冷たい校舎」を再読した。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%86%B7%E3%81%9F%E3%81%84%E6%A0%A1%E8%88%8E%E3%81%AE%E6%99%82%E3%81%AF%E6%AD%A2%E3%81%BE%E3%82%8B-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4062758229%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062758229" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51b-nxPclpL._SL160_.jpg" border="0" alt="冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%86%B7%E3%81%9F%E3%81%84%E6%A0%A1%E8%88%8E%E3%81%AE%E6%99%82%E3%81%AF%E6%AD%A2%E3%81%BE%E3%82%8B-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4062758229%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062758229" target="_blank"&gt;冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;そこであらためて思ったのは、これはとても重い作品だなあということだ。辻村深月は生きた会話を描くのがうまく、そのためか割とすんなり読めてしまうのだが、その実扱っている題材はおそろしく重い。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;例えばいじめ、例えば自殺--これは「&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/external-search?mode=blended&amp;tag=commex-22&amp;keyword=%E5%90%8D%E5%89%8D%E6%8E%A2%E3%81%97%E3%81%AE%E6%94%BE%E8%AA%B2%E5%BE%8C" target="_blank"&gt;名前探しの放課後&lt;/a&gt;」とも重なる部分だ。また、デビュー第二作「&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/external-search?mode=blended&amp;tag=commex-22&amp;keyword=%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AF%E5%A4%9C%E3%81%AB%E9%81%8A%E3%81%B6" target="_blank"&gt;子どもたちは夜に遊ぶ&lt;/a&gt;」では凄惨な連続殺人が題材に採られていた。しかも辻村深月の筆は心理の奥深いところまでズンズン入っていくから容赦がない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それでもウンザリすることもなく意外と軽快に読めてしまうのは、先にも述べたように会話と心理描写が生き生きとしていてとても自然なのと、最後に突き抜けるようなオチがどんでん返しとともにきっちり用意されているからだろうか。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;ところで、「冷たい校舎」を再読しながら、「ロードムービー」で描かれた主人公たちのその後（またはその前）を思うと、また感慨深いものがあった。井坂幸太郎もそうだが、作品の登場人物を別の作品にも（シリーズものということではなく）さりげなく登場させる作家は近年増えているような気がする。しかし、多くの場合それは読者サービスのレベルにとどまっているのではないだろうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、辻村深月の場合はある登場人物が作品をまたがって描かれることによって物語が重層化し、そこにある世界観がいっそう豊かなものになっているように思う。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;辻村深月ほど、物語を重層化することで登場人物とその内面を生き生きと描き出す作家をぼくは他に知らない。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5094692767628205619" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5094692767628205619" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2010/10/blog-post.html" rel="alternate" title="冷たい校舎の時は止まる（辻村深月）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-7169859293882310614</id><published>2010-10-04T06:59:00.004+09:00</published><updated>2015-02-07T00:54:23.459+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="ミステリー"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="学園"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="辻村深月"/><title type="text">名前探しの放課後（辻村深月）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%90%8D%E5%89%8D%E6%8E%A2%E3%81%97%E3%81%AE%E6%94%BE%E8%AA%B2%E5%BE%8C%EF%BC%88%E4%B8%8A%EF%BC%89-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4062767449%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062767449" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51y2xVa4a%2BL._SL160_.jpg" border="0" alt="名前探しの放課後（上） (講談社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%90%8D%E5%89%8D%E6%8E%A2%E3%81%97%E3%81%AE%E6%94%BE%E8%AA%B2%E5%BE%8C%EF%BC%88%E4%B8%8A%EF%BC%89-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4062767449%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062767449" target="_blank"&gt;名前探しの放課後（上） (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;「いつまでも読んでいたかった」とは、白河三兎「プールの底に眠る」の帯に寄せられた辻村深月の言葉だった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは確かに間違っていなかったが、彼女自身が書いたこの本もまた、ぼくにとっては「いつまでも読んでいたかった」本のひとつだ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%BA%95%E3%81%AB%E7%9C%A0%E3%82%8B-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%B9-%E7%99%BD%E6%B2%B3-%E4%B8%89%E5%85%8E/dp/4061826972%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4061826972" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Iwp0z8PWL._SL160_.jpg" border="0" alt="プールの底に眠る (講談社ノベルス)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%BA%95%E3%81%AB%E7%9C%A0%E3%82%8B-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%B9-%E7%99%BD%E6%B2%B3-%E4%B8%89%E5%85%8E/dp/4061826972%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4061826972" target="_blank"&gt;プールの底に眠る (講談社ノベルス)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;舞台となるのは、とある地方都市。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;やがて自殺するはずの、だけどそれが誰だかはわからない同級生。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;彼（女）を救うために集まった高校生たちの物語が、秋から冬へと移り変わる季節とともに進行していく。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;「誰が」自殺するのか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;デビュー作「冷たい校舎の時は止まる」と同様、その「誰か」を探すことが彼らに課された役割となる。そしてその謎は、最後まで物語と読者を引っ張っていく。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、これ以上ストーリーに触れればどうしてもネタバレは避けられないので、深入りすることはやめておこう。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%86%B7%E3%81%9F%E3%81%84%E6%A0%A1%E8%88%8E%E3%81%AE%E6%99%82%E3%81%AF%E6%AD%A2%E3%81%BE%E3%82%8B-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4062758229%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062758229" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51b-nxPclpL._SL160_.jpg" border="0" alt="冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%86%B7%E3%81%9F%E3%81%84%E6%A0%A1%E8%88%8E%E3%81%AE%E6%99%82%E3%81%AF%E6%AD%A2%E3%81%BE%E3%82%8B-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E8%BE%BB%E6%9D%91-%E6%B7%B1%E6%9C%88/dp/4062758229%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062758229" target="_blank"&gt;冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;それにしても、この物語を「いつまでも読んでいたい」と何よりも思わせるのは、辻村深月の筆致が伝える空気のリアルな肌触りだ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;エスカレーターが途切れ、ガラス張りの壁の向こうに空が広がる。冷たい空気が顔を撫でて、季節はもう冬になるのだということを（中略）痛感する。&lt;br /&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;そろそろ日の入りが近い。屋上には夕闇が近づいていた。等間隔に並んだ照明ライトが、そういえばもう点灯し始めている。&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;顔を上げると、屋上の空はすっかり夜の色に沈もうとしていた。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;屋上駐車場を照らす背の高いライトからの光が明るく眩いせいで、さっき（中略）興奮して眺めていた霊峰の姿はもうどれだけ望んでも暗すぎて見えない。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;主人公たちが幾度となく集まるジャスコの屋上。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;見下ろす風景。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;その風の匂い。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;高校時代、同じ季節に同じ風の匂いを知っていたような気がする。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;練習を終えて外に出ると、11月中旬の町は冬に備えている匂いがした。夏に比べて、空気の密度が低い。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;肌寒い空気と、&lt;/p&gt;&lt;p&gt;レストランの明かり。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;友だちの笑顔の温もり。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;この物語はミステリーに分類されるのかもしれないが、そのコアは決して謎解きではないし、世界を救うことでもない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;大事なことは、いっしょにいること。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;同じ時間を、世界を、同じ空気を共有すること。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そして何かに向かっていっしょに歩くこと。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;人生にはイベントが必要なんだって。取り組むべき目標。こなすべき課題。－－簡単な気持ちで、バカみたいな楽しいことをたくさんしよう。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;その中から生まれてくるいろんなことがいちばん大事なことなんだよと、そのいろんなことを描き出すことでこの物語は教えてくれているような気がする。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/7169859293882310614" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/7169859293882310614" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2010/10/blog-post_04.html" rel="alternate" title="名前探しの放課後（辻村深月）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-8493311907884788881</id><published>2009-11-05T07:07:00.004+09:00</published><updated>2015-02-07T00:55:51.736+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="ミステリー"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="佐藤 正午"/><title type="text">ジャンプ（佐藤正午）</title><content type="html">&lt;p&gt;明日の朝食に食べるリンゴを買いに、「5分で戻るわ」と出かけた彼女は、それっきり帰ってこなかった。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97-%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E6%AD%A3%E5%8D%88/dp/4334733867%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4334733867" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Y7Q29B8YL._SL160_.jpg" border="0" alt="ジャンプ (光文社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97-%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E6%AD%A3%E5%8D%88/dp/4334733867%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4334733867" target="_blank"&gt;ジャンプ (光文社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;物語はそんな推理小説風の導入で幕を開ける。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;やがて現れる彼女の姉だという人物とコンビを組んで、主人公による探偵ばりの探索行がはじまる。彼らはあちこちと聞き込みを行い、しだいに彼女の足取りが明らかになっていく、かに見える。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかしある時から、一緒に彼女を探していたはずの（彼女の）姉や友人たちが彼を避けるようになる。問いかけても話をはぐらかされるばかり。ちょうどアイリッシュの「消えた花嫁」の主人公のように、彼以外の全員が答えを知っていて彼だけが蚊帳の外に置かれているみたいに。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そのまま事態は迷宮入りし、5年の月日が過ぎる。そして、答えはある日思いもかけないところでやってくる。思いもかけないかたちで。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、それまでの物語の意味を一瞬にして変えてしまう真実だった。まるでクリスティのミステリーで、犯人は語り手の主人公その人だった、とわかったときみたいに読者は思わずページを繰り、過去の記述を読み返さずにはいられないだろう。主人公とともに。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;だが、そののち真実はしずかに心に着床しはじめる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;5年の歳月が、別の意味をもって彼の心に降りてくる。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;それにしても、その答えを主人公は聞くべきだったのだろうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;彼の人生を一変させてしまうその答えを。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;「知らなければ、知ろうとしなければそれですんだのに」と人は思うかもしれない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そう言えば、同じ作者の小説&lt;a href="http://d.hatena.ne.jp/moaii/20091002/1254496459" target="_blank"&gt;「Y」&lt;/a&gt;でも、主人公は何かに衝き動かされるように突き進んだ結果、意外な真相を知る。やはり彼にとっての世界がひっくり返るような事実を。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;だが、いずれの主人公もたぶんそのことを後悔はしていない。彼らは真相を知り、その意味を悟ったとき、それでもそこから新しくはじまる世界を引き受ける決心をする。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Y-%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%82%AD%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E6%AD%A3%E5%8D%88/dp/4894568586%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4894568586" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41UyjqpYVEL._SL160_.jpg" border="0" alt="Y (ハルキ文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Y-%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%82%AD%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E6%AD%A3%E5%8D%88/dp/4894568586%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4894568586" target="_blank"&gt;Y (ハルキ文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;彼らはきっと長い夢を見ていたのだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;長い夢のあと人はふたたび目を醒まし、本当の人生を歩きはじめる。それは容赦ない真夏の光の降りそそぐ場所かもしれないが、それでも彼らはそこから歩きはじめる。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;この物語の中でもっとも印象的なのは、小道具として登場するリンゴだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それはまるで主人公の分身であるかのように、物語の冒頭で彼の前から失踪し、物語の途中で消息を現したかと思うと、ラストシーンでまた忽然と現れる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;あたかも主人公のあてどない探索行の道標であるかのように、それは物語の要所要所に登場する。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、まるで彼が探していた答えのように、それはずっと彼の近くにあったのだ。思いもかけないかたちで。幸福の青い鳥の物語のように、失われた彼のリンゴは、ずっと毎朝彼の冷蔵庫の中に入っていた。誰かの手によって。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;物語の終幕はこんな風に描かれる。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;蝉の声は途絶えることがない。何種類かの鳴き声が折り重なってひとつにまとまり鼓膜を震わせる。僕は片手にリンゴを握りしめたまま待った。真夏の光の降りそそぐ小さな駅の、人影のないプラットホームのベンチに腰かけて、いつやってくるともわからない上り電車を待ち続けた。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/8493311907884788881" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/8493311907884788881" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2009/11/blog-post.html" rel="alternate" title="ジャンプ（佐藤正午）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-6429526506116373809</id><published>2009-10-02T17:12:00.005+09:00</published><updated>2015-02-07T00:56:38.888+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="SF"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="ミステリー"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="佐藤 正午"/><title type="text">Y（佐藤正午）</title><content type="html">&lt;p&gt;タイムスリップをめぐる出会いと別離。その物語はいつも読む者に切ない感情を呼び起こす。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、現代――交通手段と通信手段が著しく発達し、空間を隔てるということがもはや絶対的な障壁ではなくなった――において、今なお容易に（絶対に!?）越えることのできない隔たりこそが「時間」であるからだろうか。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;佐藤正午の小説「Y」は、まさにそういう種類の物語だ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Y-%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%82%AD%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E6%AD%A3%E5%8D%88/dp/4894568586%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4894568586" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41UyjqpYVEL._SL160_.jpg" border="0" alt="Y (ハルキ文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Y-%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%82%AD%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E6%AD%A3%E5%8D%88/dp/4894568586%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4894568586" target="_blank"&gt;Y (ハルキ文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;ある日見知らない男から電話がかかってくる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「おぼえていないかもしれないが」と男は言う。「ぼくはきみの親友だった」と。そして「ぼくの物語を読んでほしい」と懇願する。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;編集者を生業にしている主人公は「売り込みだったらお断りだ」と答えるのだが、男は食い下がる。「読んでさえくれれば、ぼくがきみの親友だったという事実がわかるはずだから」と。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;数日後、主人公は貸し金庫に預けられていた1枚のフロッピーディスクと500万円の現金を手に入れ、そして彼はフロッピーに収められていた男の物語を読みはじめる。しかし、そこから彼は、現実とも創作ともつかない不思議なストーリーの中に取り込まれてしまう‥。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;それは、愛する人を救いたいと願った一人の男の物語だった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;愛する人を救いたいと願い、やがてその手段を手に入れた男は、しかしその結果新たに生み出される現実に裏切られていく。&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;誰かを救いたいと願うこと。それは意志だ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、何かを意志するということは、同時に何かを選択するということでもある。誰かを救おうとすると同時にすべての人を救うことはできない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;男は、自分が原因で自殺に追いやってしまった（と彼が信じている）女性を、その直接の原因となった事故から救おうと過去に戻る。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そこで男は愛する人を救い、親友を救い、さらに他の人々をも救おうとした。愛する人を救うことはできたが、親友も他の人々も救うことはできず、その結果として彼の人生は変わってしまう。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;彼は選択することができなかったのだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;愛するひとりの女性を救うために過去に戻った男は、しかしそれまでの十数年の人生の中で得た大切なものを捨てることができなかった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;生きるということは、ただひとつの愛を生きることではない。生きるとは、さまざまなレベルのいくつもの愛とともに生きるということだ。それは恋人であったり、家族であったり、友人であったりする。誰かを救うということ、すなわち意志するということは、それらの多様な愛をたったひとつの愛に集約するということなのだが、男にはそれができなかった。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;もちろん、誰にだってそんなことはできない。それができるには人間を超えた存在でなければならない。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3-TM-%E3%83%87%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-2%E6%9E%9A%E7%B5%84-DVD/dp/B000R8XA02%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB000R8XA02" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51ZDhysariL._SL160_.jpg" border="0" alt="スパイダーマン TM デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3-TM-%E3%83%87%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-2%E6%9E%9A%E7%B5%84-DVD/dp/B000R8XA02%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB000R8XA02" target="_blank"&gt;スパイダーマン TM デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;ソニー・ピクチャーズが放った映画「スパイダーマン」は娯楽映画だが、そこには現代におけるスーパーマンの苦悩が描かれている。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;スパイダーマンは世界を悪の手から守ろうとし、そのために自分自身の恋人をあきらめようとする。それは彼の「選択」だ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかしどれほど多くの人の「希望」を救ったとしても、彼を最も愛するひとりの女性の「希望」を奪うのだとしたら、そこにどれだけの価値があるだろう。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;それにそもそも「世界を救う」ことは可能なのか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;スパイダーマンであれバットマンであれ、あらゆる場所に遍在することはできず、すべての不幸に立ち会うことはできない。彼らはいつも誰かが不幸になった後に現れ、決してすべての人を救うことはないまま去っていく。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;映画はそれで終わるかもしれないが、人生は続き、世界は終わらない。そしてまた別の不幸が人々を襲う。もしかしたら、スパイダーマンの手によって不幸から救い出された人が、まさにそのことによって別の不幸に追い込まれてしまうことだってあるだろう。中国の古い諺が示すとおりに。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;世界を救うこと。誰かを救うこと。そのいずれもが結局は人間の思い上がりでしかないのかもしれない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、何かを「救える」と信じる人はそう考えない。「Y」の男はまさにそういう男であり、だから自分の意志が予想外の現実を生んだことを知ったとき、彼はもう一度やり直すことを選択する。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そうして彼は永遠に循環する時間の輪の中に閉じ込められていくのだ。&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;それにしても、この物語を読み終えたとき、そこにはなにか不思議な読後感が残る。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;男に関するかぎり救いのない物語であるにも関わらず、また主人公にとっては家庭の崩壊という重い現実を背景に置いたストーリーであるにも関わらず、それはどこか気持ちのいい読後感だ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、男が恋人や友人や家族を愛し、その関係をたいせつにしようとしたその愛し方が男以外の人々に伝わっていくからだろうか。佐藤正午作品の例にもれずどこか投げやりで、グズグズな人生を送っている主人公も、いくつかのあたらしい関係を手掛かりにして最後にようやく前を向いて歩きだす、その結末が希望を感じさせるからだろうか。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;男が書き残していった物語、それが真実だったのかどうかは最後までわからない。それでも、そこに描かれた別の時間軸の物語を読み、そこに描かれたいくつかの愛の物語を体験することによって、現在の（そして唯一の）この時間軸での人生にも可能性があることに彼は気づく。そして、そこで出会った人々が実はかけがえのない人々であることに気づく。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、時間という超えることのできない壁を意識するとき、なおさら強くぼくたちの意識に訴えかけてくるのだ。だからこそ彼は、現在のこの人生を引き受けてあらためて生きていこうと考えるのだろう。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そうしてみると、去っていった男はやはり（自らは救われないまま）親友を救ったのかもしれない。もちろんそれは意志ではなく、したがって選択でもない。彼が人々を愛したその愛し方を通じて、彼は親友を救ったのだ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;※タイムスリップ小説の定番と言えば・・・&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%89%E5%B1%B1-%E9%AB%98%E4%B9%8B/dp/4102325018%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4102325018" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FC14CS3ZL._SL160_.jpg" border="0" alt="リプレイ (新潮文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%89%E5%B1%B1-%E9%AB%98%E4%B9%8B/dp/4102325018%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4102325018" target="_blank"&gt;リプレイ (新潮文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/blockquote&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6429526506116373809" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6429526506116373809" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2011/02/blog-post_05.html" rel="alternate" title="Y（佐藤正午）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-4105228723405567363</id><published>2006-11-29T06:57:00.002+09:00</published><updated>2015-02-11T15:44:28.127+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="映画"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="福井晴敏"/><title type="text">映画版「亡国のイージス」</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%A1%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9-DVD-%E9%98%AA%E6%9C%AC%E9%A0%86%E6%B2%BB/dp/B000BQVDHC%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB000BQVDHC" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/515HTTMD1SL._SL160_.jpg" border="0" alt="亡国のイージス [DVD]" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%A1%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9-DVD-%E9%98%AA%E6%9C%AC%E9%A0%86%E6%B2%BB/dp/B000BQVDHC%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB000BQVDHC" target="_blank"&gt;亡国のイージス [DVD]&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;ちょっと前に録画していた「亡国のイージス」をやっと見た。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;小説版に比べると、時間的制約の問題がやはり大きく、描き切れなかった部分が多いのは致し方ないところだろう。分厚い上下巻の、相当に読み応えのある本が原作であるのだから、まあ無理もない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;むしろ、映画を見て小説を手に取ろうという人が多いなら、それで十分に成功と考えるべきなのかと思う。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%A1%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E7%A6%8F%E4%BA%95-%E6%99%B4%E6%95%8F/dp/4062734931%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062734931" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51XZ1E5SJML._SL160_.jpg" border="0" alt="亡国のイージス 上 (講談社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%A1%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E7%A6%8F%E4%BA%95-%E6%99%B4%E6%95%8F/dp/4062734931%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062734931" target="_blank"&gt;亡国のイージス 上 (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;詳しくは&lt;a href="http://www.transposon-jp.com/deux.cfm?mode=work.book&amp;no=19" target="_blank"&gt;小説版の感想&lt;/a&gt;に譲るが、この作品を見てあらためて思うのは、危険なのは左翼の理想主義だけではない、右翼も極端に走れば同じ罠に陥ってしまうということ。そしてそのふたつは共通の原理に拠っているということだ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;護衛艦「いそかぜ」を占拠した宮津副長（小説では艦長）ら叛乱自衛官たちが寄る辺としているのは、死んだある防大生の言葉だった。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;国家としての顔を持たない国にあって、国防の楯とは笑止。我らは亡国の楯（イージス）。偽りの平和に侵された民に、真実を告げる者。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;そして、彼らと闘っているはずの防衛庁情報局の幹部（佐藤浩市）でさえこう言ってはばからない。&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;戦後60年、日本は太平洋と東シナ海のはざまにただ浮かんでいただけだ。平和だったらそれで国と呼べるのか。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;確かにそうかも知れない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;60年を平和憲法とともに生きてきたこの国において、安全保障という概念は極めて弱い。その国にあって国防という役割を担いその最前線に生きる者にとって、国防の現場のお寒い状況に感じるものが憤り以外の何ものでもなかったとしても不思議ではない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;機能しない武器を持たされながら、それでも役割を果たすことを求められていることを思えば。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;だがまた、それがこの国の現在であり、憲法のみならず、予算の配分や外交の問題、国民の意識などすべてを含めてこの国の「現実」であり、結局ぼくたちはその中でどうするかを考える他ないのも確かなことだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そのことを拒否し、そうでない日本に理想を置き「革命」に走った瞬間、彼らの行動は平和を至高の原理と置く左翼と何も変わらなくなる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;思えば、二・二六事件は青年将校によるそうした純粋主義の暴発から始まったのだったし、そこから戦前日本の迷走も始まったのだった。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;必要なのは、未来へ向けての過度な「革新」ではなく、過去へ向かっての過度な「回帰」でもない、現在において闘い続けるという意味においての「保守」ではないか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;だが、それは想像以上に困難なことだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;何故なら、革新に期待し、過去に甘美な思いを寄せるのもまた、現実を生きるぼくたち人間の姿であるからだ。そういう人間性を否定するとき、いつのまにかぼくたちはまた理想主義の湖のほとりに立っていることに気づかなければならない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;現実の中で生きるとは、どんな言葉でも抽象化できず、どんな言葉でも美化することのできない、泥の中を這い回るような極めて困難な、そして間違いだらけの試みなのだ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;その意味においても注目すべきなのは、この映画の中で繰り返し語られている「生きろ」という言葉だろう。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;仙石伍長（真田広之）は如月行に言う。「無様でもいい。生きろ」と。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そう、生き残ることは決して格好いいことではない。むしろそれは無様であることの方が多い。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;格好よさを求めるなら、溝口海佐＝ホ・ユンファ（中井貴一）のように、理想を信じ革命に殉じて死んだ方がいいに決まっている。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そうではなく、この作品の主題は「生きる」ことにあった。どんなに情けなくても生き残ること。生き残るために闘うこと。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そうしなければ、何かを「次に」伝えることはできない。人は人に何かを伝えるためにこそ生きなければならないのだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;この「伝える」ということこそ、小説版「亡国のイージス」の重要な主題であった。映画では（如月行の絵筆を除いて）そこがばっさりカットされて描かれなかったのが残念だ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;大義名分に寄りかかるのではなく、泥のように不確かな現実の中を生き抜くこと、そしてその中で誰かに何かを伝えていくことの大事さを、この映画を見て（小説版との共鳴の中で）あらためて思う。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/4105228723405567363" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/4105228723405567363" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2006/11/blog-post.html" rel="alternate" title="映画版「亡国のイージス」" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-1999639560382968934</id><published>2006-10-13T07:27:00.005+09:00</published><updated>2015-02-07T00:58:15.943+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="ミステリー"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="東野 圭吾"/><title type="text">秘密（東野圭吾）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%A7%98%E5%AF%86-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%B1%E9%87%8E-%E5%9C%AD%E5%90%BE/dp/4167110067%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4167110067" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51G6JY2WHBL._SL160_.jpg" border="0" alt="秘密 (文春文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%A7%98%E5%AF%86-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%B1%E9%87%8E-%E5%9C%AD%E5%90%BE/dp/4167110067%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4167110067" target="_blank"&gt;秘密 (文春文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;広末涼子主演で映画にもなったので、ご存知の方も多いことだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;東野圭吾を読みはじめて数ヶ月たつが、実は「秘密」を読むのを避けていた。設定がちょっとばかりキワモノっぽかったからだ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%A7%98%E5%AF%86-%EF%BC%92%E6%9E%9A%E7%B5%84%EF%BC%88%E6%9C%AC%E7%B7%A8%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%A4%EF%BC%8B%E7%89%B9%E5%85%B8DVD%EF%BC%89-Blu-ray-%E6%BB%9D%E7%94%B0%E6%B4%8B%E4%BA%8C%E9%83%8E/dp/B004GGU5E0%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB004GGU5E0" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51sfiJ7yK6L._SL160_.jpg" border="0" alt="秘密 ２枚組（本編ブルーレイ＋特典DVD） [Blu-ray]" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%A7%98%E5%AF%86-%EF%BC%92%E6%9E%9A%E7%B5%84%EF%BC%88%E6%9C%AC%E7%B7%A8%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%A4%EF%BC%8B%E7%89%B9%E5%85%B8DVD%EF%BC%89-Blu-ray-%E6%BB%9D%E7%94%B0%E6%B4%8B%E4%BA%8C%E9%83%8E/dp/B004GGU5E0%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB004GGU5E0" target="_blank"&gt;秘密 ２枚組（本編ブルーレイ＋特典DVD） [Blu-ray]&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;主人公の平介は平凡なサラリーマン。妻と小学生の娘の三人暮らしだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ある日妻と娘を乗せたスキーバスが崖から転落し、二人は重傷を負う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;病院に駆けつけた平介の手を握りながら、妻は息を引き取る。そのまま病室の床に崩れ落ちる平介...。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;しばらくして、植物状態と思われた娘の藻奈美が奇跡的に覚醒する。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;歓喜。だが、覚醒してから数日間一言もしゃべらなかった彼女は、ある日平介にだけ打ち明ける。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;ねえ、わからない？&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;あたし、藻奈美じゃないのよ。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;それは娘ではなく、妻の直子だった...。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;真実を話しても誰にも理解してもらえないと考えた平介と直子は、対外的には直子を藻奈美として押し通すことに決める（外見はどう見ても小学生の女の子なのだから、それ以外に方法はなかったのだが）。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;娘を失った悲しみと妻が戻ってきた喜び。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;作者が描き出すそれからの毎日は、むしろコミカルでさえある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;藻奈美の振りをして小学校に通う直子。だが、つい同級生の男の子に「ちょっと見ない間に大きくなったわねぇ」などと言ってしまう。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;平介に至っては、「藻奈美が」と言うべきところを「直子が」と言ってしまって、相手に怪訝な顔をされる失敗の連続だ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;それは奇妙な日々だった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;傍目には小学生の娘と父親の二人暮らしだが、実際には娘を亡くした夫婦が暮らしているのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;平介はつぶやく。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;俺はいったい娘と妻のどちらを失ったのだろう。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;奇妙ななりにその生活はいつまでも続くかと思われた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だが、歳月が流れ直子が中学に入り、やがて高校に進むようになると、直子には彼女なりのつきあいが生まれ、また彼女なりの世界が出来上がってくる。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;娘に電話を掛けてくる男のことはどんな父親でも気になって仕方がないものだが、平介の場合それは深刻だ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;娘の姿をした妻を抱くことはできず、かと言ってこのまま彼の手を離れてどこかへ行ってしまうかも知れないという不安が彼を捉えて離さない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;いくつかの事件を経て、ある日決定的に衝突した平介と直子は、やがてそれぞれにそれぞれの決心をする。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そんな時、不意に藻奈美が戻ってくるのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ある朝目覚めた直子は、直子ではなく藻奈美だった。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;事故から5年がたっていた。その間藻奈美はずっと眠っていたのだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;次に目覚めた時藻奈美はまた直子に戻っていたが、それ以来藻奈美と直子は交互に現れるようになる。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;お互いに起きている間の出来事を事細かにメモっておくことで、直子と藻奈美は奇妙な共同生活を送るようになる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;三人で同時に過ごすことはできないとは言え、妻も娘も亡くしたと思っていた平介にとって、また三人の生活が戻ってきたことがうれしくないはずがなかった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だがそんな日々も長くは続かない。直子の現れる時間がだんだん短くなりはじめたのだ...。&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;ありえない話だと言ってしまえばそれまでだが、B級すれすれのこの題材を、作者は見事に身につまされる話に仕上げている。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;夫は夫なりに妻のことを思い、妻は妻なりに夫のことを思う。そこにはしょせん別人格であるが故のすれちがいも多いのだが、そのずれ加減がまたストーリーの中では愛おしい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;たぶん東野圭吾はどこにでもいる平凡な人々の平凡な心情を描くのがうまいのだろう。それは平凡であるかも知れないが、だからこそ普遍的であって人の心を打つ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;ミステリー作家らしく、最後にはきっちりとどんでん返しも用意されている。しかし、それが決して奇をてらったものにならず、心に深く染み入るラストシーンとなっているところはさすが東野圭吾と言う他ない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そのラストシーンが「秘密」というタイトルのこれ以上ないほど絶妙な種明かしになっている、読み終えて本を置いたときそのことに気づくならば、味わいはまたさらに深いものになるだろう。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/1999639560382968934" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/1999639560382968934" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2006/10/blog-post_13.html" rel="alternate" title="秘密（東野圭吾）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-1203293511667276039</id><published>2006-07-29T07:37:00.004+09:00</published><updated>2015-02-10T22:00:55.851+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="東野 圭吾"/><title type="text">時生（東野圭吾）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E6%99%82%E7%94%9F-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%B1%E9%87%8E-%E5%9C%AD%E5%90%BE/dp/4062751666%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062751666" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/510P2AS5Y8L._SL160_.jpg" border="0" alt="時生 (講談社文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E6%99%82%E7%94%9F-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%B1%E9%87%8E-%E5%9C%AD%E5%90%BE/dp/4062751666%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062751666" target="_blank"&gt;時生 (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;プロローグは、病室に立ち尽くす一組の夫婦。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;彼らの高校生になる息子は、グレゴリウス症候群という不治の病に冒されていて、短かった生涯を今まさに閉じようとしている。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;いつかこの日が来ることを、彼らは覚悟していた。彼らの息子が背負っている病は先天性のものだったから。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それを知りながら彼らは結婚し、それを知りながら子どもを作ったのだったから。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;発病してからも、彼らはできるだけのことを息子のためにしてきた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;4WDのワゴン車を買って、北海道までドライブした。ラベンダー畑の見える丘で、バーベキューパーティをした。狭い車内で三人並んで横になり、サンルーフを開けて星空を眺めながら眠った。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そうした日々の果ての今日なのだった。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;二人して待合室の椅子に腰掛けた時、妻が夫に言う。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;「あたしは、あの子に聞いてみたかった」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「何を？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「生まれてきてよかったと思ったことがあるかどうか。幸せだったかどうか」&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;沈黙の後、父親がつぶやく。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;「じつは、話しておきたいことがある」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「ずっと昔、俺はあいつに会ってるんだ」&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;・・・&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;そう、彼（拓実）は23の時に「トキオ」と名乗る不思議な青年に出会った。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その頃の彼はどうしようもない若者だった。自堕落で、怠惰で、職についてもすぐに放り出してしまう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「でかいことがしたい。一発当てたい」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それだけが口癖で、だから何かを我慢してコツコツ働こうとしない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そんな訳だから、恋人にも愛想を尽かされる寸前だった。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;トキオはそんな彼のもとに現れ、彼の「親戚みたいなもの」だと名乗る。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それからトキオは、彼の下宿に上がり込み、彼の行くところについて来る。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;トキオをうるさがりながら、それでも何だか他人のような気がしない拓実。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そんなある日、恋人が突然失踪した。そこから拓実とトキオの二人の冒険がはじまる...。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;物語の舞台はそれから大阪に移るのだが、大阪出身の作者は生粋の大阪弁を駆使してなかなか楽しませてくれる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;役者も揃っている。八方破れでやることなすこと思慮に欠ける拓実と、若いくせに分別のあるトキオ。これに、母親と二人で飲み屋をやっている竹美という女が絡み、彼女の恋人兼用心棒で元ボクサーの黒人ジェシーがついてくる。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;中でもとりわけ光っているのは、竹美の存在だ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;15の時、母親が父親を殺して刑務所に入ってしまったために、天涯孤独になった。生きるためにヤクザの女になり、逃げられないように肩に入れ墨をされる。おかげで学校には行かせてもらえたが、ある日そのヤクザが殺されてしまい...。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;悲惨な人生なのに、彼女は驚くほど前向きだ。例えば彼女はこう言う。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;「そら誰でも恵まれた家庭に生まれたいけど、自分では親を選ばれへん。配られたカードで精一杯勝負するしかないやろ」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「小学校で英語を習わせてもらえるかどうか程度のことが何やの。そんなことで人の人生が変わるかいな」&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;謎の男イシハラやら怪しい古本屋なども交えながら、ドタバタのうちに彼らは大阪の町を駆け抜け、物語は進んでいく。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;きわめて劇画チックだが、なかなか楽しめるサスペンスに仕上がっている。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;しかし、それだけに全編を通読した時に浮かび上がってくるのは、若い拓実の自堕落さ、分別のなさと、死にゆく息子を前に立ち尽くす父親になった拓実の姿とのギャップだ。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;大人になるとは、こういうことなのだろうか。人はこうして大人になり、生きていくのだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;若いことが幸せなのか。歳を重ねることが幸せなのか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;生きているということは幸せなのか。それとも死んでゆくことが幸せなのか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それはあまりにも切ない物語だが、若い拓実のハチャメチャさと竹美の力強さが物語を前向きなものに変えている。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だからこそ、別れ際にトキオは拓実にこう告げる。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;「拓実さんと一緒にいられただけで、俺は幸せだった。いや、この世界で会う前から、そう思ってた。今の拓実さんと会う前だって、俺は十分に幸せだったよ。生まれてきてよかったと思ってる」&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;若い拓実は知る由もなかったが、それは病院の待合室で妻が夫に問いかけた問いへの答えだった。&lt;/p&gt;

</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/1203293511667276039" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/1203293511667276039" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2006/07/blog-post.html" rel="alternate" title="時生（東野圭吾）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-9144482479214749916</id><published>2006-07-22T08:21:00.005+09:00</published><updated>2015-02-10T22:00:47.131+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="少年"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="重松清"/><title type="text">口笛吹いて（重松清）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;本当にそうだ。重松さんの作品の登場人物は誰も悪くない。みんな普通の人で、それぞれが問題を抱えている。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そして問題は解決しない。問題を抱えて生きて来て、新たな問題に直面し、なんとか乗り越えるも、また新たな問題に向かって生きてゆく。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;夢と現実。そううまくはいかない人生。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それらを肯定する優しさが重松作品には詰まっている。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;嘉門達夫は「口笛吹いて」（重松清、文春文庫）のあとがきでこう書いている。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ぼくは、この「そして問題は解決しない」というくだりが好きだ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8F%A3%E7%AC%9B%E5%90%B9%E3%81%84%E3%81%A6-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%87%8D%E6%9D%BE-%E6%B8%85/dp/4167669021%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4167669021" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41XYN0WQ5GL._SL160_.jpg" border="0" alt="口笛吹いて (文春文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8F%A3%E7%AC%9B%E5%90%B9%E3%81%84%E3%81%A6-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%87%8D%E6%9D%BE-%E6%B8%85/dp/4167669021%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4167669021" target="_blank"&gt;口笛吹いて (文春文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;念のために言っておくと、「解決しない」ことが好きだと言っている訳ではない。そうではなく、「問題は解決しない」そのことを認めている、その潔さが好きなのだ。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;「問題は必ず解決する」そう信じて生き抜くのは見上げた根性かも知れないが、現実を見据えているとは言えないし、したがってどこか夢にしがみついている点において潔くない。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;それはユートピア思想に他ならない。問題が必ず解決すると言うなら、いつかどこかに問題というもののまったくない世界が存在することになるからだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;彼らは気づいていない。ぼくたちは問題があるから、そこに生きがいを見いだすのだということに。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;だから問題のない世界は、実はユートピアではないのだということに。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、少なくない数の知識人が楽園と信じた共産主義社会が実際には楽園などではなかったことと、まったく同じことだ。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;しかし幸いなことに、この世から問題がなくなることはなく、だからぼくたちは今日もどこかに生きがいを見いだせるのだ。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/9144482479214749916" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/9144482479214749916" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2006/07/blog-post_22.html" rel="alternate" title="口笛吹いて（重松清）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-5777790186497166380</id><published>2006-07-13T18:10:00.005+09:00</published><updated>2015-02-10T22:00:38.785+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="少年"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="教育"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="重松清"/><title type="text">ナイフ（重松清）</title><content type="html">&lt;p&gt;重松清の「ナイフ」（新潮文庫）を読んだ。全篇がいじめを題材にとった重い短編集だ。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%95-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%87%8D%E6%9D%BE-%E6%B8%85/dp/4101349134%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4101349134" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51551PMS2NL._SL160_.jpg" border="0" alt="ナイフ (新潮文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%95-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%87%8D%E6%9D%BE-%E6%B8%85/dp/4101349134%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4101349134" target="_blank"&gt;ナイフ (新潮文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;いじめられている息子を持つある父親。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;負けることが嫌いな彼は、いじめられてもやり返せない息子の不甲斐なさが許せない。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;…昔ヤクルトに荒木大輔というピッチャーがいた。甲子園で天才投手と呼ばれた彼は、プロに入ってから故障の連続で、結局鳴かず飛ばずだった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;引退を囁かれ、球団からもう来期の契約はないと言われても諦めようとしない、父親はそんな荒木の大ファンだった。だから生まれてきた息子にも「大輔」と名付けた…&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;だから父親は、荒木大輔のような不屈の精神を見せてくれない息子が歯がゆくて仕方がないのだ。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;子ども中心主義で考えれば、問題も答えも明らかだろう。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;子どもにプレッシャーをかけてはいけない。重荷を背負わされた子どもは萎縮してしまい、本来の個性を発揮できなくなってしまうから。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;子どもの立場に立って子どものやりたいようにさせてやるべきだ。父親は間違っている、と。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;「正解」を言うのは簡単だ。だが、誰もその道筋は示してくれない。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;先の父親は葛藤の果てに、自分の信念が息子を苦しめていたことに気づく。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;だが、重要なのは何が正解かではないのだ。重要なのはそこにたどりつくまでの過程の方だ。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;何故なら、子どもにとって正しいことをしてやるのが親の役目ではなく、子どもとともに生きることが親の役目だからだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;正しいことと同じくらい、間違っていることに意味がある。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;生きるとはそういう過程（プロセス）だ。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;重松清は、そう教えてくれる。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5777790186497166380" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5777790186497166380" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2006/07/blog-post_13.html" rel="alternate" title="ナイフ（重松清）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-800251729923531713</id><published>2006-02-24T18:48:00.004+09:00</published><updated>2015-02-07T01:03:08.999+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="クオリア"/><title type="text">クオリア降臨（茂木健一郎）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A2%E9%99%8D%E8%87%A8-%E8%8C%82%E6%9C%A8-%E5%81%A5%E4%B8%80%E9%83%8E/dp/4163677305%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4163677305" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51S3E1GCPAL._SL160_.jpg" border="0" alt="クオリア降臨" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A2%E9%99%8D%E8%87%A8-%E8%8C%82%E6%9C%A8-%E5%81%A5%E4%B8%80%E9%83%8E/dp/4163677305%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4163677305" target="_blank"&gt;クオリア降臨&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;茂木健一郎「クオリア降臨」の一節、&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;世界の歴史を振り返ってみれば、そこに現れるのは数限りない悲惨であり、不運であり、断腸である。…（中略）およそこの世に生を受けた人間には、世界のありさまを直視しようという姿勢がある限り、もののあはれを感ずる心がある限り、時に「天道是か非か」とため息をつきたくなる瞬間が訪れる。文学とは、そのようなため息の芸術である。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;この言葉を読んで最初に思い浮かべたのは、ミラン・クンデラ「存在の耐えられない軽さ」の最後の一節だった。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%AE%E8%80%90%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E8%BB%BD%E3%81%95-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%A9/dp/4087603512%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4087603512" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51325JZBCFL._SL160_.jpg" border="0" alt="存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%AE%E8%80%90%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E8%BB%BD%E3%81%95-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%A9/dp/4087603512%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4087603512" target="_blank"&gt;存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;その悲しみは、われわれが最後の駅にいることを意味した。その幸福はわれわれが一緒にいることを意味した。悲しみは形態であり、幸福は内容であった。幸福が悲しみの空間をも満たした。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;「存在の…」の主人公トマシュは、女たらしのエリート脳外科医だ。彼は、純朴な田舎娘テレーザと結婚しながら、愛人の画家サビーナとの交際も続けている。テレーザはそのことに気づいていて、そのために毎晩のように悪夢に悩まされている。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;物語の背景は1968年のチェコ。プラハの春の年だ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;祝祭の季節はやがてソ連軍の侵攻に打ち破られ、二人はスイスに逃れる。しかし、そこでも続くトマシュとサビーナの逢引き。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;テレーザは独り鉄のカーテンの向こうに戻り、しばしの逡巡の後にトマシュも彼女の後を追う。彼のパスポートは国境で剥奪される。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;やがてトマシュは、春の時代に書いた反ソ的な論文のせいで職を追われ、窓の掃除人へ、さらに田舎の雇われトラック運転手へと落ちていく。テレーザとともに。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;その最後の場所で、作者の口から呟かれたのが、上の言葉だった。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;トマシュの三角関係について言えば、もとよりぼくは彼の肩を持つつもりはない。女たらしのトマシュのように生きたいとも、もちろん思わない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;文学は理想を描く道具ではない。好きかどうかはともかく、そういう人物を友人に持ったとしたら？ぼくたちはどんな風に、彼の人生を見守るだろうか？（実際ミラン・クンデラはこの話を友人のこととして語り起こしている）&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;どこにでもいる男とどこにでもいる女の話という訳ではない。どうしようもなく女好きな男と、どうしようもなく彼を愛してしまった女の、これは一回限りの物語といっていい。時代の動乱は、その一回性のイメージを増幅するために描かれているのだろう。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そこにあるのは、心情への共感ではないだろう。普遍性ではなく個体性、理屈で割りきれない特殊性の物語がそこにはある。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、冒頭に引いた茂木健一郎の言葉にある「ため息」の瞬間と言うべきかも知れない。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;「クオリア降臨」には、先の一節の後に皇帝ペンギンの物語が置かれている。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;引用をはじめると長いのでここでは割愛するが、ぜひ読んでほしい。そこにも普遍性と個体性の問題が語られている。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;統計処理可能な普遍性ではなく、そこからこぼれ落ちてしまう個体性への愛着が語られている。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/800251729923531713" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/800251729923531713" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2006/02/blog-post_24.html" rel="alternate" title="クオリア降臨（茂木健一郎）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-5518410160963148085</id><published>2006-02-02T06:41:00.002+09:00</published><updated>2015-02-07T01:03:43.845+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="哲学"/><title type="text">アースダイバー（中沢新一）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC-%E4%B8%AD%E6%B2%A2-%E6%96%B0%E4%B8%80/dp/4062128519%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062128519" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51SES8ECFVL._SL160_.jpg" border="0" alt="アースダイバー" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC-%E4%B8%AD%E6%B2%A2-%E6%96%B0%E4%B8%80/dp/4062128519%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062128519" target="_blank"&gt;アースダイバー&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;中沢新一によれば、都市とは自由の場であるという。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;都市の出発点は多くの場合「市（いち）」にあるが、市こそはモノを日常のしがらみから解き放って交換する場所であった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そこでは、文化と文化が出会い、古い関係が解消されて、新しい関係がつくられるのだった。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そのような場所から発展してきた都市は、今でも確かに自由の場としての面影をとどめている。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;人々は地縁、血縁その他のしがらみを捨てて都市に集まってくる。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;「自由」というと、なんだか青い空に鳩が飛びたち、子どもたちが両手を大きく広げて立っている、みたいなイメージがあるが（笑）、それは実は幻想だということがよくわかる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;自由の本当の姿は、例えば灰色の雑踏や、地下鉄のホームで嗅ぐ鉄サビの匂いの中にあるのかもしれない。かつて「東京砂漠」と呼ばれた場所に。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;浅田彰は、昔ニューアカブームの先鞭をつけた著書「構造と力」の最後に砂漠のイメージを置いた。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;湿った風は後ろ髪を引き、しがらみの中へと人を引き戻す。むしろ砂漠の乾いた砂粒となって逃走するのだ、と。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そうしてみれば、都市とは砂漠であり、そのことによって自由の場であるということになる。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そこで気になるのは、今教育を語るとき、ひとつのキーワードとなりつつある「地域コミュニティの再生」という問題だ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;例えば、核家族化の進行の過程で、「地域ぐるみで子どもを育てる」という風土が失われ、母と子が孤立してしまったということがある。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;だから、地域コミュニティを再活性化することこそ、袋小路に入ってしまった教育を再生するための方法論だというわけだ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;しかし、もし都市という場が自由の場であり、世俗のしがらみから解き放たれる場であるとするならば、都市におけるコミュニティの再生などありえないということになる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;都市にかつて存在したコミュニティが崩壊したのではなく、都市化ということとコミュニティの崩壊ということは、もともとひとつの出来事だったということだから。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;それでは解決の道筋はないのか。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;中沢新一は、都市の自由を「私有」の概念が浸食しているという。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;例えば、「庭」だ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;中沢新一によれば、庭とはもともと「人間を超越した原理や力の支配している、自由と平等のゆきわたった空間」を意味したという。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;都市の原点である市場は、貨幣の正義の下にすべてのモノが等価交換される「市庭」だったのであり、法廷とは、法の正義の前にすべての者が平等に裁かれる「法庭」であった。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;しかし、近代になって「私有」の概念が一般的になるとともに、庭は塀で囲われ、他人が入りこめない不自由な場所となった。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;唯一、都市の中で今でも自由を保っているのが、植木鉢が並ぶ「路地庭」だと中沢新一はいう。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、個人が作った庭でありながらも、行き交う人々によって共有される風景なのだ。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;共有できる庭を持つこと。もしもそれが可能なら、まだコミュニティ再生の望みはあるかもしれない。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;自由でありながら、個に閉じこもらないこと。関係性に縛られず、それでいて孤立しないこと。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;この議論はまだまだ抽象的だが、発展性がありそうだ。&lt;/p&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5518410160963148085" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/5518410160963148085" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2006/02/blog-post_02.html" rel="alternate" title="アースダイバー（中沢新一）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-8734511397480431293</id><published>2005-09-30T00:22:00.015+09:00</published><updated>2015-02-11T15:45:08.864+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="戦争"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="福井晴敏"/><title type="text">亡国のイージス/終戦のローレライ（福井晴敏）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%A1%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E7%A6%8F%E4%BA%95-%E6%99%B4%E6%95%8F/dp/4062734931%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062734931" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51XZ1E5SJML._SL160_.jpg" border="0" alt="亡国のイージス 上 (講談社文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%A1%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9-%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E7%A6%8F%E4%BA%95-%E6%99%B4%E6%95%8F/dp/4062734931%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062734931" target="_blank"&gt;亡国のイージス 上 (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;いずれも映画化され、書店には文庫版の原作がうずたかく平積みされている作品ですから、今さらストーリーを詳しく紹介する必要はないでしょう。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;映画も原作もまだ、という方のために少しだけ紹介するなら、&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;北朝鮮のテロリストに乗っ取られた最新鋭のイージス艦「いそかぜ」。東京湾に停泊したいそかぜのミサイルは照準を首都に合わせる。そこには米軍から盗み出された弾頭が搭載され、その殺傷能力は核兵器に匹敵するという・・・。&lt;cite&gt;（亡国のイージス）&lt;/cite&gt;&lt;br&gt;
&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;謎の秘密兵器「ローレライ」を装備したドイツの潜水艦UF4。シーゴーストと呼ばれ連合国軍から恐れられたUF4は、ドイツの降伏とともに日本海軍の手に渡った。終戦間近の太平洋戦争を舞台に、UF4とローレライをめぐる日米両国の暗闘がはじまる・・・。&lt;cite&gt;（終戦のローレライ）&lt;/cite&gt;&lt;br&gt;
&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;これじゃまるで&lt;em&gt;和製トム・クランシー&lt;/em&gt;かという感じですが、まさにその通りなんです。軍事サスペンスとしての緊迫度やリアルさと言い、ミステリーとしての完成度と言い、クランシーに優るとも劣らない作者の実力がそこに見てとれます。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;それに恥じず、福井晴敏は「亡国のイージス」で大藪春彦賞、日本冒険小説協会大賞、日本推理作家協会賞をトリプル受賞した後、「終戦のローレライ」で吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞（再）を受賞しています。&lt;em&gt;エンタテイメント文学&lt;/em&gt;の領域において、福井晴敏はすでに不動の地位を確立したと言って過言ではないでしょう。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;しかし、それだけでしょうか？「エンタテイメント」をはずした「文学」としての評価はどうなのでしょう。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;私は、そもそも純文学と通俗文学の間に垣根を置くこと自体無意味だと思っていますが、福井晴敏のような作家こそそのような枠組みを超えて評価されてほしいと思います。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ここでは、「文学作品」としての「ローレライ」「イージス」にスポットを当てていきます。&lt;/p&gt;

&lt;h5&gt;革命、その誘惑のことば&lt;/h5&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;・・・&lt;br&gt;
同じ過ちが幾度もくり返されるだろう。だが我々は何度でも立ち上がる。血反吐を吐き、苦しみ悶えながら何度でも立ち上がる。いまここで我々の命が断たれても、その力は若い二つの命に受け継がれた。貴様の見通した未来が訪れようと訪れまいと、彼らは歩きつづける。確定した破滅さえ乗り越えて、貴様や我々にはたどり着けない未来に向けて歩いてゆく。&lt;br&gt;
・・・&lt;cite&gt;（「終戦のローレライ」より）&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;フランス革命とロシア革命以来、「世界を変える」ことこそ「&lt;em&gt;人類の希望&lt;/em&gt;」と、私たちは考えてきたのではないでしょうか。革命という美名の背後に隠された血塗られた現実にうすうす気づきながらも、なおそれを希望のひとつのかたちとして私たちは受け止めてこなかったでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;つい先頃でいえば、ウクライナの革命がありました。その内部に確実に隠されているはずの暗部が、そこでは「&lt;a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8%E9%9D%A9%E5%91%BD" class="link"&gt;&lt;em&gt;オレンジ革命&lt;/em&gt;&lt;/a&gt;」というきれいなキャッチフレーズの下に伝説化されたのでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;福井晴敏の著作にも、社会の不正と堕落を怒り、社会の根本的な変革を夢見る人物がくりかえし登場します。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「ローレライ」における浅倉大佐、「イージス」における北朝鮮のテロリスト、ホ・ユンファがそうです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;人生の地獄を見てきた彼らの主張には、たしかにそれだけの説得力があります。それは憲法9条と日米安保の下で安寧をむさぼる国民と、ことなかれ主義の官僚集団に対する告発です。いつでも、現実を知ったものによる&lt;em&gt;現場&lt;/em&gt;からの異議申し立てにはそれなりの正当性があります。企業の現場にも学校の現場にも、そして軍隊の現場、国家の現場にも同じものがあるのです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ですから、その異議申し立てはさまざまな「現場」にいる多くの人の共感を呼び喚こすかもしれません。「そうそうそれが言いたかったんだよ。ろくに現場を知らないやつらが好き勝手言いやがって」と。浅倉大佐とホ・ユンファにかぎらず、その志向は他の登場人物にも共通する部分があります。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;彼らの理想は必然的に「&lt;em&gt;政治&lt;/em&gt;」の否定に向かいます。政治こそ、現場をないがしろにし、現場にいる者たちを翻弄するものの極北ですから。しかし、そこに彼らの議論の書生くささがあるとも言えます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;政治を否定した瞬間に、彼らは別の意味で現実に立った視点を失ってしまうからです。現実に立脚して異議申し立てをした彼らが、まさにそのことによって現実の視点を失うというのは皮肉ではあります。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;実は現場とはフィールドにだけあるのではなく、ひとつだけあるのでもない。政治家にも官僚にもふつうの市民にもそれぞれの「現場」があるからではないでしょうか。そうした複眼的思考を忘れたとき、私たちはある現実に近づく代わり、別の現実から遠ざかってしまうのではないでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;だから、現場と「上」との対立が起きるあらゆる場所で、「上」を呪詛するたたき上げの言葉は、半面の正しさと半面の思い違いを含んでいるのではないかと思います。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;確固とした理念に裏打ちされ、私たちの中の使命感や正義感に訴えかける革命のことば。しかし、それが正当であればあるほどその破綻のなさがかえって現実からの乖離を意味し、&lt;em&gt;空中に浮かんだ透明な風船&lt;/em&gt;の中に私たちを閉じこめてしまう言葉。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ひとしきり浅倉大佐やホ・ユンファの視点から世界を眺め、そこに一定の正当性を与えたあと、著者はそれに対してまったく異なる別の声をぶつけます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「イージス」の仙石先任伍長の声であり、「ローレライ」の折笠上等兵の声です。ふたりは年格好も物語の中での役回りもまるで違うのですが、ある意味で同じ役割を担っていると言えます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;その声は、理論的でもなく、また思想的でもありません。その明快さと破綻のなさにおいては、おそらく革命の声にはるかに及ばないでしょう。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかしその声は私たちの直感に訴えかけ、私たちを我に返らせるのです。「&lt;em&gt;世界を変えられる&lt;/em&gt;」という、そこに正義があるという甘美な誘惑に危うく自分が呑み込まれるところだった、その事実に冷やりとさせながら。&lt;/p&gt;

&lt;h5&gt;いまここで、あなたと&lt;/h5&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%83%91%E3%83%A9%E3%82%AE%E2%80%95%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%A6%E6%96%87%E6%98%8E%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%81%9F%E5%8D%97%E6%B5%B7%E3%81%AE%E9%85%8B%E9%95%B7%E3%83%84%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%93%E3%81%AE%E6%BC%94%E8%AA%AC%E9%9B%86-%E5%B2%A1%E5%B4%8E-%E7%85%A7%E7%94%B7/dp/4651930077%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4651930077" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51CMYZQRB7L._SL160_.jpg" border="0" alt="パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%83%91%E3%83%A9%E3%82%AE%E2%80%95%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%A6%E6%96%87%E6%98%8E%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%81%9F%E5%8D%97%E6%B5%B7%E3%81%AE%E9%85%8B%E9%95%B7%E3%83%84%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%93%E3%81%AE%E6%BC%94%E8%AA%AC%E9%9B%86-%E5%B2%A1%E5%B4%8E-%E7%85%A7%E7%94%B7/dp/4651930077%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4651930077" target="_blank"&gt;パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;「パパラギ」という本があります。若いころに欧米各国を見て回ったサモアの酋長が書き残した言葉を集めた本です。それは「文明」を相対化し、「文明＝進化」こそを価値と捉えてきた私たちを優しく告発する本でした。そのあとがきに、ある画家が書きつけた言葉…。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;…小冊子『パパラギ』が私にとって愛すべきものとなったのは、『&lt;em&gt;帰れる&lt;/em&gt;』という夢でした。実現不可能な夢。なぜなら、現在の技術と生活水準のことを考えると私たちはもう、自分では止めることのできない手順を始動させてしまった、例の『魔法使いの弟子』のようなものですから…&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;世界を変えられる。その思考の背景には、理性の光とともに、いまこの世界を引き受けられない&lt;em&gt;弱み&lt;/em&gt;が潜んでいるように思われます。&lt;q&gt;「ここじゃないどこかへ、あなたでないだれかと」&lt;cite&gt;（第三舞台「もうひとつの地球にある水平線のあるピアノ」より）&lt;/cite&gt;&lt;/q&gt;。その魅惑的な誘いは、私たちの弱いこころに忍び込んできます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そう言えば、「去年を待ちながら」（P.K.ディック、創元推理文庫）の中で、自律運動タクシーが主人公にこう言う場面があります。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%BB%E5%B9%B4%E3%82%92%E5%BE%85%E3%81%A1%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%82%89-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BBK%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF/dp/4488696015%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4488696015" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/619XXjFKG-L._SL160_.jpg" border="0" alt="去年を待ちながら (創元推理文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%BB%E5%B9%B4%E3%82%92%E5%BE%85%E3%81%A1%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%82%89-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BBK%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF/dp/4488696015%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4488696015" target="_blank"&gt;去年を待ちながら (創元推理文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;…人生はさまざまな様相の現実から成っていて、それを変えることはできないからです。妻を捨てるということは、こうした現実に耐えられないって言っているのと同じなんです。自分だけもっと楽な別の条件がなければ生きて行けないって言うのと等しいことなんです。…&lt;br&gt;
&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;また「ローレライ」のある登場人物の独白。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;…とんだ貧乏籤を引かされたものだが、仕方がない。賭けの結果はこう出たのだ。…&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;…なにもかも自分で裁量しているつもりでいて、外からのちょっとした干渉で根本から狂ってしまう。人の生など、しょせんその程度のものなのだから…。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;世界を変えられるなんて思わない。いや、世界を変えようと思うこころの弱さこそが死を運んでくる。福井晴敏の作品が問いかけてくるのはこのことではないでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;世界を変えるのではなく、自分が生きること。いまこの世界を引き受けて生きること。福井晴敏は何度となくそのことのたいせつさを繰り返します。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;…全員 （ゆっくりと起き上がりつつ）いつのころからか分からないのだけれど、ある街の風景が私の頭にすみついてはなれないんだ。それはニューヨークでもトキオでもシャンハイでもメキシコシティーでもなく、そのどれでもあり、どれでもない、ここじゃないどこかなんだ。いや、ひょっとするとここかもしれないどこかなんだ。その街に住む人々はみんな未来がないけど元気なんだ。ここじゃないどこかへ、あなたでない誰かと、いやひょっとすると、ここかもしれないどこかへ、あなたかもしれない誰かと。いつのころからか分からないのだけれど、ある街の風景が私の頭にすみついてはなれないんだ。その街に住む人々はみんな未来がないけど元気なんだ。ここじゃないどこかへ、あなたでない誰かと、いやひょっとすると、ここかもしれないどこかへ、あなたかもしれない誰かと。ここじゃないどこかへ、あなたでない誰かと、いやひょっとすると、ここかもしれないどこかへ、あなたかもしれない誰かと。…&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;（前掲「もうひとつの地球にある水平線のあるピアノ」）&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;その戦いは苦しいものになるでしょう。「ローレライ」の中で絹見艦長が言ったように、&lt;q&gt;「同じ過ちが幾度もくり返される」&lt;/q&gt;でしょう。しかし、それでも私たちは&lt;q&gt;「血反吐を吐き、苦しみ悶えながら何度でも立ち上がる」&lt;/q&gt;でしょう。ちょうど&lt;em&gt;「電子城」&lt;/em&gt;の終幕、夜風に向かってテントが開かれるおさだまりの瞬間、その向こうに見える城へ向かって主人公たちが行進をはじめるように。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;舞台回しの役者がこう言います。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;「彼らはまた敗れ去るかもしれません。城に向かいながらも、また王に会わず、その道を逸れてしまうかもしれません。けれども、結末のないこの旅の中でひとつだけ確かなことは、彼らがその闘いをおそらく永遠に闘いつづけるだろうということです。何度も敗れ、何度も道を誤りながら、それでもまた朝が来て私たちは王に会いに出かけていくでしょう。」&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;h5&gt;「個」を超えて&lt;/h5&gt;

&lt;p&gt;その「生」への行進が逆説的に「死」へとつながる、そんな極限の状況が福井晴敏の作品には描かれます。しかし、たとえ死ぬことになっても、それは「死して護国の鬼となる」というような軍国主義や国粋主義の死生観とは対極にあるものです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;福井晴敏は決して「国のため」とか「大義のため」というような死を肯定しません。ある種の人々にとって甘美な響きを持つその言葉を、福井晴敏はくりかえし否定します。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;むしろそんな言葉が滅ぼそうとする何かを守るためにこそ、彼の作品の登場人物たちは生き、死んでゆくのです（それを甘美な言葉で語ろうとすることもまた私たちは注意深く避けなければなりません）。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;では、その「何か」とは何でしょうか？&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;狂気の沙汰をくぐり抜け、終戦を超えて現代にまで生き抜いた「ローレライ」の主人公たちが見たのは、安保と憲法9条に守られながら高度経済成長を果たした日本の姿でした。それは浅倉大佐が予言したとおりの日本の姿だったとも言えます。魂を売り渡し、モラルを失い、金の亡者となりはてた人々。生と死の地獄をくぐり抜けてきたふたりにとって、平和な現代日本の姿はそのように見えたとしてもしかたはありません。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;せっかく生きて帰っても、何もできなかった現実にふたりは打ちのめされます。こんな未来のために自分たちは帰ってきたのか。愛する人々のたくさんの死と引き替えに、と。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;その瞬間、彼らは浅倉大佐と同じ視点で世界を見ていると言えます。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;しかし、最後に救いをもたらすのはやはり若者でした。50年以上前に大人たちから未来を託されたふたりも、いつのまにか次の（そしてさらに次の）世代に未来を託す年になっていたのです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;em&gt;個&lt;/em&gt;で完結しないこと。生きて子を生み、育てること。世代を超えて何かを伝えていくこと。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは平凡な営みであり、市井に埋もれて暮らすことかもしれません。大義からも理想からも遠い生き方かもしれません。しかしそうした営みこそが生を輝かせ、未来に希望をつなぐのではないでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;福井晴敏の作品にはさまざまな記憶とそれにまつわる「小道具」が登場します。それは父が残したレコードとそれが奏でる異国の唄であったり、祖父に手ほどきされた絵画とそれを象徴する絵筆であったりします。また父に肩車されながら聞いた下駄の音であったり、出征前夜に母が作ってくれたあんこ鍋であったりするのです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それらのすべてが語ろうとしているのは、人と人とのつながりではないでしょうか。すべての人が、生きているかぎり何らかのかたちで人と関わり、何かを残していくのではないでしょうか。福井晴敏はそこにこそ生の意味を求めようとしているように思えます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それらの記憶が主人公たちの脳裏に甦るとき、彼らをつき動かすのは「&lt;em&gt;つながっている&lt;/em&gt;」という思いです。自分を世界につなぎとめているものの存在を感じとったとき、彼らは革命の言葉が描き出す世界の嘘に気づくのです。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p class="div"&gt;&lt;a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/5%E6%9C%88%E9%9D%A9%E5%91%BD" class="link"&gt;5月革命&lt;/a&gt;のさなか、フランスの学生リシャール・デシャーエはデモ中に手榴弾を受ける直前に、こう書きました。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;&lt;em&gt;「生きること、それは生き残ることじゃない」&lt;/em&gt;&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;この逆説的な言葉をフランスの哲学者ドゥルーズは「今日のもっとも美しく、もっとも深くニーチェ的なテクストのひとつ」と評しています。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし福井晴敏の2作品を読んで、私はこれは逆ではないかという思いをあらたにします。平凡かもしれませんが、やはり「生きること、それは生き残ることだ」と思うのです。生きて、希望を未来につなぐことだ、と。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「個」を超えて人類が生きること。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;考えてみれば、自然界ではあたりまえのこの「生命の原理」を、&lt;q&gt;「本能が壊れた動物」（岸田秀）&lt;/q&gt;である私たち人間は、こうして何度も再確認しながら生きていかねばならないのでしょうか。&lt;/p&gt;

&lt;h5&gt;最後に&lt;/h5&gt;

&lt;p&gt;最初に述べたとおり、この評論では福井作品のエンタテイメント性については、その受賞歴を紹介するのみで、あえて触れないでおきました。ネタバレを避けるためにもそれは必要だったわけですが、とは言え私の紹介があまりにも偏っているために読者に誤解を与えてもいけないので、あわてて付け加えておくことにします。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「ローレライ」も「イージス」も決して辛気くさいばかりの文芸大作ではなく、エンタテイメント性満点の小説です。&lt;br&gt;
本格推理なみの謎あり、アクションあり、爆発あり、あっと言わせる大どんでん返しあり、という訳で推理マニアから軍事マニア、普通の読者にいたるまでその期待を裏切らないだけの完成度を備えた作品と言えます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;とりわけ、いずれも映画化された作品だけあって（特に「ローレライ」は映画化を前提に執筆されました）、そのあざやかな映像喚起力は特筆に値します（映画の方がそれに匹敵するレベルに仕上がっているか心配になるほどです）。たとえば…&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;東京湾に浮かぶイージス艦「いそかぜ」。その艦橋で繰り広げられるふたりの男の死闘。上空を旋回するヘリコプター、距離を置いて取り囲む哨戒艇。空から、海から、また海中から、いくつもの目がそれを見守る。そして男の手が最終兵器のスイッチにかけられる…。&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;（イージス）&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;秘密任務を帯びた兵士たちを運ぶ偽装浚渫船。突然現れた米戦闘機の機銃掃射に彼らが危機に陥ったとき、海面を破って一隻の潜水艦が出現する。艦橋から下ろされた縄梯子。弾幕を縫って次々とそれに飛びつく兵士たち。潜水艦の主砲と浚渫船に隠されていた対空砲が火を吹く。艦橋によじのぼった少年が見おろしたとき、たったひとり浚渫船に残って戦闘機を迎撃する男の姿は遠ざかり、潜水艦は急速に潜航しはじめていたのだった…。&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;（ローレライ）&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;原子爆弾を腹に積んで飛び立つB29。米空母の下をくぐって突然浮上する潜水艦。海面に姿を現すとともに、巨大なその主砲は飛び立つ爆撃機に向けられる。視点が変わって、B29のコクピットから見おろす眼下の光景は、圧倒的な数の米海軍の艦船。その中の見慣れない潜水艦の砲塔がこちらに向けられている…。&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;（ローレライ）&lt;/cite&gt;&lt;br&gt;
&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;いくつかのシーンをさわりだけ紹介してみましたが、いかがでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;満載の&lt;em&gt;エンタテイメント性&lt;/em&gt;とそこに注意深く仕込まれた&lt;em&gt;哲学性&lt;/em&gt;、それらの全体こそがこの2冊の本の醍醐味だと思います。そしてそれこそが、本来文学というものの醍醐味なのではないでしょうか。ぜひともそのすべてを味わっていただきたいものです。&lt;/p&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/8734511397480431293" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/8734511397480431293" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2005/09/blog-post.html" rel="alternate" title="亡国のイージス/終戦のローレライ（福井晴敏）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-6242891421507416069</id><published>2005-04-11T00:49:00.004+09:00</published><updated>2015-02-07T01:12:29.966+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="児童文学"/><title type="text">だれも知らない小さな国（佐藤さとる）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td colspan="2"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB%E7%89%A9%E8%AA%9E1-%E3%81%A0%E3%82%8C%E3%82%82%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E5%9B%BD-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%8B/dp/4062767988%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062767988" target="_blank"&gt;コロボックル物語1　だれも知らない小さな国 (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB%E7%89%A9%E8%AA%9E1-%E3%81%A0%E3%82%8C%E3%82%82%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E5%9B%BD-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%8B/dp/4062767988%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062767988" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51AFQBS8eXL._SL160_.jpg" border="0" alt="コロボックル物語1　だれも知らない小さな国 (講談社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;佐藤 さとる 村上 勉 &lt;br /&gt;&lt;br /&gt;講談社  2010-11-12&lt;br /&gt;売り上げランキング : 64362&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB%E7%89%A9%E8%AA%9E1-%E3%81%A0%E3%82%8C%E3%82%82%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E5%9B%BD-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%8B/dp/4062767988%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062767988" target="_blank"&gt;Amazonで詳しく見る&lt;/a&gt;&lt;/font&gt;&lt;font size="-2"&gt; by &lt;a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" &gt;G-Tools&lt;/a&gt;&lt;/font&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;クリスマスの朝、目覚めると枕元にこの本が置いてありました。小学校の何年生だったかは忘れました。それ以来この本は私にとって特別な本だったような気がします。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;物語は主人公の少年時代からはじまります。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;ある日自分だけのもちの木を探して誰も近寄らない小山の方へ入っていった少年は、その奥に秘密の隠れ家のような場所を見つけます。そこは木立に囲まれた三角形の小さな平地で、小さな泉からはきれいな水が湧きだしていました。その場所がすっかり気に入ってしまった少年は、毎日のようにひとりでそこへ出かけていっては、長い時間を過ごすのでした。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;ところで、その小山にはひとつの伝説がありました。「こぼしさま」と呼ばれる小人たちが住んでいて、むやみに山を荒らすとたたりがあるというのです。だから今でも人々はあまり近寄らないというのでした。でもその話を教えてくれた行商のおばあさんは、こんなことも教えてくれました。本当はその小人たちはとてもいたずら好きな愛らしい存在で人々からも親しまれていたのですが、いつの頃からか姿を見せなくなったのだそうです。小人たちのことが忘れ去られていくにつれて、「山を荒らすとたたりがある」という伝説だけが残ったのだそうです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;その話を聞いた少年は、ますますその小山が好きになります。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;「ぼくの小山はたいしたもんだ！」&lt;/em&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;そんなある日、少年は小山のそばの小川のほとりで一人の少女を見かけます。流されてしまった彼女の靴を追いかけて、少年が戻ってきたとき少女はもうそこにいませんでした。しかし、その日小川のほとりではじめて出会った少年と少女は、本人たちは知らないままに同じ秘密を共有していたのでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;その秘密とはもちろん「こぼしさま」のことです。二人は同じときに同じ場所でこぼしさまを見たのでした。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%84%E3%83%90%E3%83%A1%E5%8F%B7%E3%81%A8%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E5%8F%B7%EF%BC%88%E4%B8%8A%EF%BC%89-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AC-%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%A0/dp/4001141701%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4001141701" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/61vJ2kPWiWL._SL160_.jpg" border="0" alt="ツバメ号とアマゾン号（上） (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%84%E3%83%90%E3%83%A1%E5%8F%B7%E3%81%A8%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E5%8F%B7%EF%BC%88%E4%B8%8A%EF%BC%89-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AC-%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%A0/dp/4001141701%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4001141701" target="_blank"&gt;ツバメ号とアマゾン号（上） (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;実際にはありそうもないお話が、ふつうの少年の視点でふつうの日常の中に描きこまれることによって、まるで本当にあったお話のような錯覚を読むものに与える、それが佐藤さとるの文学の真骨頂と言えます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;この本でも、小人という非現実な題材を扱いながら、とても作り話とは思えないリアルな世界が描きだされていきます（それには、佐藤さとるとコンビでたくさんの作品を発表している挿し絵画家の村上勉による精緻なイラストも、大きく寄与していると思われます）。森の木陰で陽気に踊る戯画化された小人とは異なり、また魔法を使う妖精のような存在とも違って、佐藤さとるが描く小人の国にはしっかりとした社会機構があり、何より生活があるのでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;こうした佐藤さとるの特質は、「ツバメ号とアマゾン号」シリーズで知られるイギリスの作家アーサー・ランサムにも通じるものがあります。ツバメ号シリーズを翻訳した児童文学者の神宮輝夫は、「だれも知らない」の解説でこの両者を比較していますが、ランサムもまた世界中の少年少女に物語の主人公や舞台となった湖を実在と信じこませた作家でした。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;さて、物語はそれから戦争をはさんで、主人公の青年時代へと移っていきます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;小山のある町に帰ってきた彼は、ひさしぶりに昔なじみの場所を訪れます。小山と彼の秘密の場所は何も変わらず、昔のままにそこにありました。彼はこの場所を自分のものにすることを決意します。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;小山の持ち主を探しあてた主人公は、その家に通い詰めるうち、そこの当主である「峯のおやじさん」とすっかり仲良くなり、将来小山を譲ってもらう約束を交わすほどになっていました。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;一方、彼が調べたところ「こぼしさま」にあたるような伝説は日本には見あたりませんでした。その代わり、彼はアイヌの伝説に「コロボックル」という小人の名前を見つけます。辞書にはこうありました。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;dl&gt;&lt;dt&gt;コロボックル&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;アイヌ語（ふきの葉の下の人の意味）&lt;/dd&gt;  &lt;dd&gt;1. アイヌの伝説に出てくる小人のこと。&lt;/dd&gt;  &lt;dd&gt;2. またはその伝説をもとにして、アイヌが住みつく前から、北海道に住んでいたと考えられる小人種の名。&lt;/dd&gt; &lt;/dl&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;「これだ」と主人公は叫びます。それから彼は小人たちのことを「コロボックル」と呼ぶことにします。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;主人公は、峯のおやじさんに相談し、小山に小屋を立てる計画を立てます。おやじさんも乗り気でいろいろと便宜を計らってくれました。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そんなある日、主人公のところに、ついに小人たちが姿を現します。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;現れたのは、若い三人のコロボックルでした。早口の彼らの言葉は、普通に聞くと「ルルルルッ」としか聞こえないのですが、ゆっくり話せば普通の日本語になるのでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;彼らによると、コロボックルたちはずっと「味方」を探していたのだそうです。昔人間にひどい目にあったコロボックルたちは、長いあいだ人目を避けて暮らしてきたのですが、逆に人間の中に味方をもつことの必要性を痛感&lt;br /&gt;
し、それにふさわしい人間を何代にもわたって探してきたのでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そして彼らが目をつけたのが主人公だったというわけです。彼らは少年だった主人公に一度だけ姿を見せ、彼がその後どんな行動に出るかをずっと観察していたのでした。だから、戦争が終わって主人公が小山にふたたび姿を現したとき、コロボックルたちの国は大騒ぎになったのだそうです。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;それから物語は、主人公とコロボックルの出会いを縦糸に、主人公とあの少女との出会いを横糸に織りなしながら、進んでいきます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;やがて主人公とコロボックルたちの前に立ちはだかってくるのは、小山を取りつぶす高速道路建設計画でした。彼らがその危機をどう乗り超えていくのか、それは読んでのお楽しみとしましょう。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;この本のあとがきで佐藤さとるは次のように述べています。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;しかし、ほんとうのことをいうと、わたしがこの物語で書きたかったのは、コロボックルの紹介だけではないのです。人が、それぞれの心の中に持っている、小さな世界のことなのです。人は、だれでも心の中に、その人だけの世界を持っています。その世界は、他人が外からのぞいたくらいでは、もちろんわかりません。それは、その人だけのものだからです。そういう自分だけの世界を、正しく、明るく、しんぼうづよく育てていくことのとうとさを、わたしは書いてみたかったのです。
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;この作品が出版された当時、批評家の多くは、「小山」を主人公が戦前・戦中・戦後を通じて守り抜いたものの象徴として理解し、受け止めたそうです。また、作家・批評家の古田足日はこう述べています。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;q&gt;「だれも知らない小さな国」は、主人公がほぼ労働者階級に属するのに、その思想一般は階級的自覚に基づくより、個の主張、個に内在する価値体系の確立に基礎をおいた点で、自分のめざす子どもの文学と相違する&lt;/q&gt;、と。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、恐らくこうした専門家の受け取め方のいずれともまったく関係のないところで、「だれも知らない小さな国」は読者に受け入れられ、100万部を超える圧倒的な支持を得ました。それが意味するのは、読者にとって大事なのはその作品がどんなメッセージを持つかではなく、その作品が共感に値するかどうか、ただそのことだけだということです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;物語の価値を何らかのイデオロギー、何らかのキッチュ、何らかの記号に置き換えてしまうのではなく、物語を物語として読むこと。その世界を味わいつくし、その世界にしばらく身を置いてみること。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;物語を読む、と言うよりも物語を生きる、と言う方が近いかもしれません。その世界をほんとうの世界として生きてみること、歩き、見、恐れおののき、安堵すること、そこにこそ物語の最も豊かな読み方があるのだと思います。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そうして生きられた世界こそが、誰もがこころの中に持っている自分だけの世界を形づくっていくのだと思います。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
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&lt;/blockquote&gt;
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&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td colspan="2"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB%E7%89%A9%E8%AA%9E3-%E6%98%9F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%8A%E3%81%A1%E3%81%9F%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E4%BA%BA-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%8B/dp/4062769646%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062769646" target="_blank"&gt;コロボックル物語3　星からおちた小さな人 (講談社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB%E7%89%A9%E8%AA%9E3-%E6%98%9F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%8A%E3%81%A1%E3%81%9F%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E4%BA%BA-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%8B/dp/4062769646%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062769646" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51yMDswPE7L._SL160_.jpg" border="0" alt="コロボックル物語3　星からおちた小さな人 (講談社文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;佐藤 さとる 村上 勉 &lt;br /&gt;&lt;br /&gt;講談社  2011-05-13&lt;br /&gt;売り上げランキング : 80482&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;br /&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB%E7%89%A9%E8%AA%9E3-%E6%98%9F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%8A%E3%81%A1%E3%81%9F%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E4%BA%BA-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%8B/dp/4062769646%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4062769646" target="_blank"&gt;Amazonで詳しく見る&lt;/a&gt;&lt;/font&gt;&lt;font size="-2"&gt; by &lt;a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" &gt;G-Tools&lt;/a&gt;&lt;/font&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/table&gt;
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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;この作品は1959年に私家版で発表され、つづいて講談社から出版されました。その後「豆つぶほどの小さないいぬ」（1962年）、「星からおちた小さな人」（1965年）、「ふしぎな目をした男の子」（1971年）と続編が出され、コロボックルたちのその後の活躍が描き出されていきます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そのいずれの作品においても、細部に神経を行き届かせ、物語を生き生きとふくらませる佐藤さとるの筆致にはますます磨きがかかって飽きさせません。もうひとつ、「誰も知らない」でも垣間見えていた、理工系出身の作者ならではの工学的なこだわりがこれらの作品では存分に発揮されています。「豆つぶ」ではコロボックル新聞の輪転機、「星からおちた」では一人乗りの小さなヘリコプター、「不思議な目」ではけがをしたコロボックルが捕らえられる手回し鉛筆削り機、という具合です。村上勉の精緻なイラストがそれに色を添えてくれます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;コロボックルシリーズは第五話となる「小さな国のつづきの話」（1982年）で完結します。これ以外に短編集「コロボックル童話集」（1982年）、「小さな人のむかしの話」（1987年）があります。また、1973年から1974年にかけては「冒険コロボックル」のタイトルでテレビアニメ（日本テレビ系列）にもなりました。全26話だけですから、本とは違ってそれほどヒットしなかったのでしょうかね。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;シリーズのいずれもいい作品で私は何十回となく読みましたが、必ず戻ってくるのはやはり「だれも知らないちいさな国」でした。そこにある少年の日のひみつの場所と、ひみつの時間が、私を含むすべての読者を引きつけて離さないのではないかと思います。&lt;/p&gt;

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&lt;/blockquote&gt;
</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6242891421507416069" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6242891421507416069" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2011/03/1-18-1-1980-11-10-8429-amazon-by-g_03.html" rel="alternate" title="だれも知らない小さな国（佐藤さとる）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-6589635831602810123</id><published>2005-01-22T23:28:00.005+09:00</published><updated>2015-02-10T22:00:18.666+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="外国文学"/><title type="text">存在の耐えられない軽さ（ミラン・クンデラ）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%AE%E8%80%90%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E8%BB%BD%E3%81%95-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%A9/dp/4087603512%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4087603512" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51325JZBCFL._SL160_.jpg" border="0" alt="存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%AE%E8%80%90%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E8%BB%BD%E3%81%95-%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%A9/dp/4087603512%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4087603512" target="_blank"&gt;存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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ミラン・クンデラ &lt;br&gt;
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ワーナー・ホーム・ビデオ  2003-06-03&lt;br&gt;
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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;1988年のある日池袋を歩いていた私の目に、一瞬&lt;em&gt;「存在の耐えられない軽さ」&lt;/em&gt;という文字が飛び込んできました。それが何かの啓示ででもあるかのように私は思わず足を止め、街路樹越しに今見えた文字を探し求めました。それは、道路の向こう岸のビルの壁面にありました。壁面いっぱいに懸けられた懸垂幕に、大きな文字でその啓示は書かれていたのでした。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;猥雑な街の風景にまるで似つかわしくないその言葉が映画のタイトルであると知ったのは、それからしばらくしてこの映画が公開されることを雑誌で読んだときです。そんなわけで、何か特別な存在のようになってしまった3時間近いこの文芸大作を、私は結局映画館で2回、ビデオで1回観ることになったのでした。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;1&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;原作はフランスに亡命したチェコ人作家ミラン・クンデラ。監督はフィリップ・カウフマン。演じるのは、ドンファンの外科医トマーシュにダニエル・デイ・ルイス、彼の妻となる田舎娘のテレザにジュリエット・ビノシュ、愛人の画家サビナにレナ・オリンという配役でした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;物語の舞台はチェコ、1968年の&lt;a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%81%AE%E6%98%A5" target="_blank" class="link"&gt;&lt;em&gt;プラハの春&lt;/em&gt;&lt;/a&gt;を背景にストーリーは進行します。ちなみにプラハの春とは、チェコ共産党第一書記だったアレクサンドル・ドゥプチェクに主導された民主化・自由化の時代で、冷戦下の東ヨーロッパにおける季節はずれの雪解けのような時期だったと言えます。しかしそんな営みも、まもなく侵攻してきたワルシャワ条約機構軍の戦車によって踏みにじられ、ドゥプチェクら指導者が逮捕されてモスクワへ送られることによってわずか8ヶ月ほどであえなく終わったのでした（ちなみに1968年と言えば、日本では全共闘による大学紛争、フランスでは五月革命、チェコではプラハの春と、事情は違えど世界的にある種の「異議申し立て」が同時期的に起こった年でした）。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;トマーシュは過去の離婚とそのあとに続くいがみあいの苦い経験もあって、特定の女性との固定的な関係を望まない男です。優秀な外科医である彼は、お得意の&lt;em&gt;「服を脱いで」&lt;/em&gt;という、一種職権乱用とも言える殺し文句で幾人もの女性との関係を持っています。その中の一人に画家のサビナがいます。彼女はトマーシュがつきあった多くの女性の中で、最も彼の恋愛感を理解する女性でした。それは彼女もまた特定の男との固定的な関係を望まない女性だったからでしょう。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そんなトマーシュが、あるとき仕事で立ち寄った地方の町で出会ったのが、レストランで働く田舎娘のテレザでした。&lt;br&gt;
プラハに帰ったトマーシュを追いかけて、やがてテレザがやってきます。重いスーツケースを抱えて。二度目に彼女がプラハにやってきたとき二人は同棲するようになり、やがて結婚します。どういうわけかトマーシュは大嫌いなはずの固定的な関係に、自ら足を踏み入れていたのでした。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;2&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;しかし、結婚しても彼の女性遍歴が止まるわけではありませんでした。トマーシュは相変わらず女のところへ出かけて行き、テレザは毎晩悪夢にうなされるようになります。悪夢の理由を知らず心配したトマーシュは、テレザに仕事を探してくれるよう、サビナに頼みます。サビナが見つけてきてくれたのは、ある雑誌社の写真室の仕事でした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;仕事に通ううち、テレザは自分が写真に興味があることに気づきます。雑誌社の人たちも彼女の才能を認め、やがてテレザは写真室を出てカメラマンとして仕事をするようになっていました。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それでもテレザの悪夢はとまりません（トマーシュの女性遍歴がつづくかぎりそれは終わらないでしょう）。彼女はついに家を飛び出していきます。しかし通りに出た彼女が見たのは、地響きとともに現れた戦車の列でした。プラハの春を共産主義への脅威と見なしたワルシャワ条約機構軍が侵攻してきたのです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それからの日々は、ある種のお祭りのようでもありました。通りを占拠する戦車と兵士たち。群がり、抗議の声をあげる群衆。国旗を翻し、バイクで戦車の周りを走り回る若者たち。ミニスカートでロシア兵を挑発する女の子たち。テレザはそんな人々の写真を撮りまくっては西側のジャーナリストたちに渡します。「この事実を世界に知らせて」と。その数日間をテレザは幸福によく似たある種の興奮状態ですごします。しかしそれらの日々が終わった後、代わって現れたのは粛清と「正常化」の時代でした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;トマーシュとテレザはチェコを出て、トマシュを誘ってくれたチューリヒの病院に行くことを決意します。プラハを出れば二人の関係も変わるとテレザは期待し、テレザの悪夢が終わるならとトマーシュは期待したのでした。共産主義の悪夢が終わるように。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかしスイスには先にサビナが来ていました。ふたたびトマーシュとサビナは会うようになります。テレザの方は、プラハの町を蹂躙する戦車の写真を持って就職活動をはじめますが、雑誌社の編集長からはもはやニュース性がないと返されてしまいます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;やはり、ここでも幸福にはなれないと知ったテレザは、愛犬のカレーニンを連れてプラハへ帰ってしまいます。置き手紙を残して。重い鉄のカーテンを、二度と開かないカーテンを降ろした祖国へと。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;3&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;タイトルに見るように、この本は&lt;em&gt;「重さ」&lt;/em&gt;と&lt;em&gt;「軽さ」&lt;/em&gt;をめぐる物語だと言えます。普段私たちは「軽さ」に価値を置き、「重さ」を悪と見なします。「人生の重荷」という表現がそれを示しています。しかし重さは本当に恐ろしいことで、軽さは素晴らしいことなのでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;たとえばトマーシュの愛人サビナの人生は重さから逃れる旅です。それは「裏切りの人生」と呼ぶことも可能です。子供の頃同級生と交際することを父から禁じられた彼女は、父が嫌うピカソを愛することで父を裏切り、父の愛から逃れます。ワルシャワ条約機構軍の侵攻によってプラハの春が破れたとき、彼女は祖国を逃れジュネーブに亡命します。そこで知り合った妻子ある大学教授のフランツと愛人関係を結んだ彼女は、フランツが離婚を決意してアパートに転がり込んできたときさっさと引っ越してしまいます。彼女にはフランツのまるごとを引き受ける気持ちはなかったのです。ジュネーブに亡命したチェコ人の集まりに呼ばれた彼女は、彼らの喋り方と彼らを抑圧した共産主義者の喋り方が同じであることに耐えられず、そこを飛び出してしまいます（いずれも、生き生きとした現実よりも大義に重きを置き、話す相手を長い人差し指でさしてしゃべる人たちでした）。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;やがて彼女はパリへ逃れ、ニューヨークへ、そしてカリフォルニアへと逃れていきます。重さを拒否した彼女の人生は、根無し草のように拠り所を失って、ただどこまでも漂っていく他なかったのでした。それでもある日一通の手紙が舞い込んできて、トマーシュとテレザの死を告げたとき、彼女の頬を涙が伝います。彼女はその知らせから立ち直ることができませんでした。彼女を過去と結びつけていた最後の綱がそのとき切れたのでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;トマーシュの人生も「軽さ」を志向する人生です。長くつきあう女とは3週間に1回以上は会わず、しょっちゅう会う女とは3回以上続けて会わない。これが特定の女との固定的な関係を築かないための彼流のやり方でした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そんな彼が、彼の部屋に転がりこんできたテレザとの結婚を何故あっさり決めたのか。それもまた、トマーシュにとっては軽やかな決定だったのかもしれません。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、たくさんの女たちの間を飛び回る彼の人生は、テレザの登場によって大きく方向を変えていきます。テレザと結婚してからのトマーシュは、あいかわらずの女性遍歴をつづけながらも、その旅はいつもテレザの周囲をめぐる旅へと変貌していたのでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;テレザが国へ帰ってしまったことを知ったトマーシュは思い悩みます。このままチューリヒに残り、テレザがプラハで一人で生きていくのを想像するのは耐えられないという気持ちと、これで晴れて独り身になったというよろこびの狭間で。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;「彼とテレザとの愛は美しくはあったが、世話のやけるものであった。絶えず何かをかくし、装い、偽り、改め、彼女をご機嫌にさせておき、落ち着かせ、絶えず愛を示し、彼女の嫉妬、彼女の苦しみ、彼女の夢により告訴され、有罪と感じ、正当性を証明し、謝らねばならなかった。」&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;それでも、トマーシュはプラハに戻る道を選びます。戻ればパスポートは取り上げられ、二度と国外へ出られなくなることを知りながら。&lt;em&gt;「そうあるべきなんだ」&lt;/em&gt;。そうつぶやきながら彼は国境へ車を走らせます。案の定、戻った彼を待っていたのは民主化の時代に書いた反体制的な論文を撤回しろという命令でした。トマーシュは、良心からと言うよりも「臆病が習慣になるのが嫌で」それを断り、自ら辞職します。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;大病院の外科医から小さな診療所の一般医へと「降りた」トマーシュでしたが、そこへも内務省の人間がやってきます。「君のような優秀な外科医がこんなところで才能を朽ちさせていることについては、上の人間も心を痛めているんだよ」「あの論文を書き直すつもりはないのかね」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;トマーシュは診療所も辞め、窓の掃除人となります。それからもいくつかの事件があり、二人は体制の追求を逃れ、テレザを悩ますトマーシュの女の影から逃れるために、プラハを捨て、知人のつてを頼って農村へと移住します。そこで彼はトラックの運転手となったのでした。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;4&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;この物語を、巨大な時代のうねりに翻弄されたエリートの悲劇とか、人間の自由を圧殺する共産主義への告発の書と見ることも可能です。また、一人の好色な男と一人の貞淑な女の泥沼の愛の物語と読んでもいいでしょう。しかし、この物語の最良の可能性はそこにはありません。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;村人たちとともに訪れた小さなダンスホールで、トマーシュとテレザは一緒に踊ります。「トマーシュ、あなたの人生で出会った不運はみんな私のせいなの。私のせいで、あなたはこんなところまで来てしまったの。こんな低いところに、これ以上行けない低いところに」と謝るテレザに、トマーシュは言います。「気でも狂ったのかい？どんな低いところについて話しているんだい？ぼくがここで幸福なことに気がつかないのかい？」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;でも、とテレザは言います。「あなたの使命は手術をすることよ」。トマーシュは答えます。「テレザ、使命なんてばかげているよ。僕には何の使命もない。誰も使命なんてものは持ってないよ。」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;やはりトマーシュは軽いのかもしれません。重さを拒否することによってではなく、重さに縛られないことによって。そのとき重さは重さとしてではなく、軽さとして私たちの前に現れてくるのかもしれません。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;

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&lt;p&gt;幸福とは多くの選択肢をもつことではなく、何かを引き受けて生きること、「重さ」とともに生きることではないでしょうか。若さも自由も時間も金も何でも持っていた「レス・ザン・ゼロ」の若者たちは、ただひとつ自ら引き受ける何かを持たなかったが故に、ゼロよりも少ない、空気よりも軽い青春を生きざるを得ませんでした。それをクンデラは「存在の耐えられない軽さ」と呼びます。どんな重荷も拒否できる彼らは、そこであえて何かを引き受けるには鋭敏でありすぎたのだと言えます。&lt;/p&gt;

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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;それはまた、相対化の時代を生きる私たちの姿とも重なるでしょう。あらゆる価値が相対化されうる以上、すべてを相対化していったときそこには何も残りません。もともとすべてが無根拠であり、すべてが幻想なのです。しかしそこから生還する方法はあります。すべてが根拠を失い、不確かにゆらぐ世界を生き抜いた「去年を待ちながら」のエリックや「リプレイ」のジェフのことを思い起こしてください。絶望と希望が交錯する長い旅の果てに、自分が何を引き受けなければならないかを知ったとき、彼らはふたたび現実の世界に還ってきたのでした。&lt;/p&gt;

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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;それはたぶん、目の眩むような驚きやわくわくするような発見ではなく、とても凡庸でありふれた事実なのです。現実を超越した何かー大義や未来ーに価値を置き、それを拠り所に生きるのではなく、今目の前にいる誰かを大事にすること。それは、あらゆる価値の相対化にも関わらず、昔からの伝統に従って民族衣装に身をつつみ、決められたステップのとおりにワルツを踊るようなものかもしれません。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;クンデラはこの物語を次のように結んでいます。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;その悲しみは、われわれが最後の駅にいることを意味した。その幸福はわれわれが一緒にいることを意味した。悲しみは形態であり、幸福は内容であった。幸福が悲しみの空間をも満たした。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;&lt;/cfmodule&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6589635831602810123" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/6589635831602810123" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2005/01/1998-11-20-2370-amazon-by-g-tools-dvd_22.html" rel="alternate" title="存在の耐えられない軽さ（ミラン・クンデラ）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-4781115920061939137</id><published>2004-12-30T00:25:00.003+09:00</published><updated>2015-02-10T21:59:09.197+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="外国文学"/><title type="text">レス・ザン・ゼロ（ブレット・イーストン・エリス）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Less-Than-Zero-Picador-Books/dp/0330294008%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D0330294008" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/212JPCXH6DL._SL160_.jpg" border="0" alt="Less Than Zero (Picador Books)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Less-Than-Zero-Picador-Books/dp/0330294008%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D0330294008" target="_blank"&gt;Less Than Zero (Picador Books)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;みんな合流するのが恐いのよ。それが帰ってきて最初に聞いた言葉だ。ブレアはロス空港でぼくを拾うと、高速のランプを登りながらそうつぶやく。「みんな高速の合流が恐いのよね」。なんでもないその言葉がぼくの心にひっかかって離れない。&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;h5&gt;1&lt;/h5&gt;

&lt;p&gt;その言葉はたしかに私の心にも引っかかったようです。こんな風にはじまる「LESS THAN ZERO」は、上流階級の若者たちの「ゼロよりも少ない青春」を描いて80年代のアメリカ文学界にセンセーションを呼び起こしました。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;東部の大学に通っている主人公クレイは、クリスマス休暇でロサンゼルスに帰ってきます。なま暖かい風。車の中にかすかに残るマリファナの匂い。そこには高校時代と変わらないLAの生活がありました。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;クレイ。顔色悪いな。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

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&lt;p&gt;彼を迎える第一声はこうです。しかし東部から帰ってきたばかりのクレイにとって、久しぶりのLAの生活はどこか見慣れない、ガラス越しの風景のようでした。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;作者は、上流階級の若者たちの風俗を余すところなく描きだします。ドラッグ、セックス、日焼けサロン、ポルノ、プール付きの家、毎晩のパーティ・・・。しかし、そのファッショナブルなストーリーに感情移入の余地はほとんどと言っていいほどありません。時折挿入される回想シーンを除いてほぼ全編が現在形で書かれたこの本は、主人公をとりまく会話や風景や行為をただ淡々と綴っていくのみです。それらを見つめるクレイの感情さえも、時折ほんのちょっとした会話の余白にゆらぎのようにさしはさまれる程度でしかありません。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そうでなくても、描かれるのは私たちとはまるで縁のない上流階級の日常で、登場人物たちもちっとも魅力的ではありません。映画プロデューサーのブレアの父親はホームパーティに平気でボーイフレンドを呼ぶし、クレイの両親は別居してほとんど口をききません。親たちはみんな息子や娘を置いて外国へ行ってしまっているし、子供たちの方は親が今どこにいるのかをゴシップ誌の記事で知るありさまです。家族の会話はまるで噛みあわず、誰も相手の言葉に耳を傾けようとせず、友人たちは互いに目を合わせようとしません。たまにじっと見つめる視線があると、それはクスリでイっちゃってる焦点の合わない目だったりします。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;みんな合流するのが恐いのよ」&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;たぶん翻訳でこの本を読んだ人の大半が途中で放り出してしまったのではないでしょうか。たいして魅力的でもない若者たちの延々とつづく無為な日々の記録を、忍耐を持って読みつづけられる人はそういないと思われます。カリフォルニアの青い空。おしゃれな若者たち。散りばめられた鮮やかな色彩の中に描かれる光景はそれだけ空虚です。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;行き止まりの道へ車を乗り入れる友人にクレイは尋ねます。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;どこへ行くんだ？。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;友人の答えはこうです。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;「知らねえよ。ただ走ってるだけさ」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「でもこの道は行き止まりだぜ」。クレイは言います。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「関係ないね」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「じゃ何か関係あることってあるのか？」。しばらくしてクレイは尋ねます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「ただ俺たちがこうして道の上を走ってるってことだよ」&lt;/p&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;h5&gt;2&lt;/h5&gt;

&lt;p&gt;どこか客観的に見つめているクレイ自身も、高校時代の恋人ブレアに対して煮えきらない態度をとるのみです。「もうあいつとは終わったんだよ」と言いながら彼女と寝てみたり・・・。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そんな無為の日々の中で、多くを語らない友人たちの会話からだんだんはっきりしてくるのは、どうやら親友のジュリアンがまずい状況に陥っているらしいことでした。ジュリアンからの留守番電話や置き手紙。彼が会いたがっているという話は聞こえてくるのに、すれ違いばかりでなかなか親友に会えないクレイでした。しかし、ようやく会えたジュリアンはこう言うだけです。&lt;em&gt;「カネ貸してくれよ」&lt;/em&gt;。彼はクスリのために莫大な借金を抱え、そのかたに売春夫をさせられているようなのです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;使途もわからないままジュリアンに金を貸してしまったクレイは、返してもらうためにジュリアンの売春の場面にまで立ち会う羽目になります。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ホテルの一室。金を持ったビジネスマン。裏返しにされるジュリアン。小学生のジュリアンのイメージがそれに重なります。5年生の放課後、スポーツクラブ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;どうしてみんな軌道をはずれていくのでしょうか。クレイと同じ東部の大学に通う友人のダニエルは、休暇が終わっても帰らない決意をします。いや、帰る決意をしなかったと言ったほうが正しいかもしれません。&lt;q&gt;&lt;em&gt;「だって帰る理由がないんだ」&lt;/em&gt;&lt;/q&gt;。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;ある場面でクレイは友人につかみかかります。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;「こんなの間違ってるよ」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「バカ言うなよ。何かが欲しけりゃ俺たちはそいつを手に入れる権利がある。何かがしたけりゃそうする権利があるんだ」。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;クレイは壁に身を預けます。寝室でスピンがうめく声が聞こえ、それからたぶん頬を平手打ちする音が聞こえます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「だけどもう何も要らないだろ？何でも持ってるじゃないか」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「いいや」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「何だって？」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「ないものがあるんだ」。間があってクレイは尋ねます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「おい。何がないって言うんだよ？」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「失うものが何もないのさ」&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;たぶんみんな気づいているのでしょう。自分たちが軌道をはずれていることに。それがわかっていても元には戻れないときがあります。とりわけ金と時間と若さがあり余っているときには。そしてそこに鋭敏すぎる神経が付け加わるときには。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;大学時代にこんなことを書いた記憶があります。青春とは濃霧のようなもので、私たちは訳もわからずナイフを振り回しながら歩いているのだと。そして、霧の中から友人が転がり出てきて、血の滴る傷口を押さえながらこちらを見るとき、はじめて私たちは自分が持ったナイフの意味に気づくのだと。&lt;/p&gt;

&lt;h5&gt;3&lt;/h5&gt;

&lt;p&gt;救いのない物語は、救いのないままに終わります。ジュリアンを救い出すこともできず、ブレアとの宙ぶらりんな関係に結末を与えることもなく、ただクレイがLAを去ることによって物語は終わります。&lt;q&gt;&lt;em&gt;「潮時だ。長居しすぎた」&lt;/em&gt;&lt;/q&gt;そうつぶやいて。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;多くの青春がそういうものかもしれません。卒業とは何かを解決することでも、何かを乗り越えることでもなく、ただ時期が来てそこから立ち去るだけのこと。誰もがそんな風に卒業し、青春を通りすぎていくのでしょう。ゼロよりも少なかったそれぞれの青春を。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは生き残りを賭けた闘いなのだという言い方もできます。もとより無傷で通過することは不可能ですが、何とか道に戻ることのできたものだけが次の人生に進めるのです。ただし、精算できなかった青春のつけを背に負いながら。フランス五月革命のさなか、デモ中に手榴弾を受ける直前に「生きることは生き残ることじゃない」と書き記した学生のことを、哲学者のジル・ドゥルーズは「今日の最もニーチェ的な若者」と賞賛していますが、それをもじるなら&lt;em&gt;「生き残ること、それこそが生きることだ」&lt;/em&gt;となるでしょうか。&lt;/p&gt;

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&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;この本は1987年に映画化されました。主人公のクレイにアンドリュー・マッカーシー（「セント・エルモス・ファイアー」「イヤーオブ・ザ・ガン」）、クレイの親友ジュリアンにロバート・ダウニー・Jr（「チャーリー」「アリー・ｍｙラブ」）、友人で売人のリップにジェームス・スペイダー（「セックスと嘘とビデオテープ」「クラッシュ」）という豪華キャストでした。ちなみに主題歌は、サイモンとガーファンクルの名曲「冬の散歩道」をバングルズがカバーしてリバイバルヒットさせました。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;真にこの本の雰囲気を味わうならやはり原書で読むことをおすすめします。そんなに難しい文章ではありません。私のあやしい読解力でも雰囲気くらいはつかめるのですから（偉そうに言ってますが、私も決して全編を原文で読破したわけではありません。どちらかと言えば、わかるとこだけ拾い読みしたという程度でしょうか）。文学的に凝った言い回しはまったくなく、むしろ平易な短文によるストレートな描写が命ですから、それほど苦労せずに読めると思います。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;理想は原文で雰囲気をつかみ、映画で視覚的イメージをふくらませ、翻訳で意味を補う（笑）というところでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;単にストーリーを追い、意味を追うのではない何かがあとに残ると思います。そう、たとえば&lt;q&gt;「みんな合流が恐いのよ」&lt;/q&gt;。そうつぶやいたブレアの言葉のように。&lt;/p&gt;

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&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/American-Psycho-Bret-Easton-Ellis/dp/0679735771%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D0679735771" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/4168mnsMoEL._SL160_.jpg" border="0" alt="American Psycho"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/American-Psycho-Bret-Easton-Ellis/dp/0679735771%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D0679735771" target="_blank"&gt;American Psycho&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;作者の&lt;a href="http://www.yohan.co.jp/interview/interview200310.html" target="_blank" class="link"&gt;ブレット・イーストン・エリス&lt;/a&gt;は、大学在学中に書いたこのデビュー作以後、「The Rules of Attraction」（2002年映画化）、「American Psycho」（2000年映画化）を書いています。前者はクレイが帰っていった東部の大学での話です（主人公ではありませんがクレイもちょい役で登場します）が、「LESS THAN ZERO」ほど軽く読み進むことができず、途中でやめてしまいました。後者は女性を生きたまま切り刻んで殺し、その身体の部分を部屋中に放置して平然と暮らしている殺人マニアのヤッピーの話で、日本語で読みはじめたものの読んでいるうちに比喩ではなしに気分が悪くなってやはりやめてしまいました。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Bright-Lights-Big-City-McInerney/dp/0747589208%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D0747589208" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41OlZFu4eYL._SL160_.jpg" border="0" alt="Bright Lights, Big City"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/Bright-Lights-Big-City-McInerney/dp/0747589208%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D0747589208" target="_blank"&gt;Bright Lights, Big City&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;余談ながら、映画「再会の街―ブライト・ライツ・ビッグシティ」（マイケル・J・フォックス主演）の原作となったジェイ・マキナニーの「Bright Lights, Big City」も同じ頃に原書で読みました（読もうとしました）が、エリスの文章と違って文学的比喩が多く文章も複雑で、先に映画でストーリーを知っていたにも関わらず読み進むのに苦労したのを覚えています。いきなりボリビアの兵隊の行進（ボリビアはコカインの原料であるコカ葉の主要な産地のひとつ）なんて言われても、それがドラッグでハイになってる様子だなんてわかりませんよね（笑）。しようがないので翻訳本を買って時々カンニングしながら読みました。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;では、最後にクレイとブレアの別れ（？）のシーンを。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;「私を好きだったことある？クレイ」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ぼくは黙って、メニューに視線を戻す。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「一度だって好きだったことあるの？」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「誰も好きになりたくない。好きになったりしたら、物事はもっとひどくなる。困ったことになるんだ。好きになんかならない方が気が楽なんだよ」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「私はちょっとの間だけどあなたのこと好きだったのよ」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ぼくは黙っている。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;彼女はサングラスをはずすと、最後に言う。「またね」彼女は立ち上がる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「どこへ行くの？」不意にぼくはブレアを置いて行きたくないような気がしてくる。彼女をニューハンプシャーへ連れて帰りたくなる。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「友達とランチを食べなきゃ」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「俺たちどうなる？」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「俺たちどうなるですって？」彼女は立ったまますこし待っている。ぼくはまだ看板の方を見ている。やがて看板がかすんで、そして視界が戻ってくると、ブレアの車は駐車場を出てサンセット通りの車の波に消えていく。ウェイターがやってきてたずねる。「お客様、だいじょうぶですか？」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ぼくは顔をあげ、サングラスをかけて何とか微笑もうとする。「ああ、だいじょうぶさ」&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;（引用部分の訳はすべて奥村）&lt;/p&gt;&lt;/cfmodule&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/4781115920061939137" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/4781115920061939137" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2004/12/less-than-zero-picador-books-bret.html" rel="alternate" title="レス・ザン・ゼロ（ブレット・イーストン・エリス）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-790530507538641026</id><published>2004-12-17T23:42:00.003+09:00</published><updated>2015-03-22T23:12:32.200+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="SF"/><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="外国文学"/><title type="text">リプレイ（ケン・グリムウッド）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%89%E5%B1%B1-%E9%AB%98%E4%B9%8B/dp/4102325018%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4102325018" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FC14CS3ZL._SL160_.jpg" border="0" alt="リプレイ (新潮文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%89%E5%B1%B1-%E9%AB%98%E4%B9%8B/dp/4102325018%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4102325018" target="_blank"&gt;リプレイ (新潮文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;もしあなたが奥さんや旦那さん、また彼氏や彼女と行き詰まっていたり、険悪な関係になっているなら、この本を読むといいかもしれません。&lt;/p&gt;

&lt;h3 style="text-align: center"&gt;1&lt;/h3&gt;

&lt;blockquote title="リプレイ"&gt;私たちに必要なのは・・・&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;電話の向こうで妻のリンダが言いかけていたときでした。その言葉の後に続くのは、せいぜい別れの言葉か際限のない非難の応酬のどちらかでしょう。それを聞きながら、地方ラジオ局の冴えない中年ディレクター、ジェフは突然の心臓発作で命を落とします。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;次に目覚めたとき、ジェフは大学の寮の自室にいました。どういう訳か彼の人生は学生時代に巻き戻されていて、彼は人生をリプレイするチャンスを与えられたのです。いまひとつパッとしなかった自分の人生を。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;突然投げ込まれた状況に戸惑いながらも、彼はほどなく自分が未来の知識を持っていて、それが強力な武器になることに気づきます。ダービー、ワールドシリーズ、株・・・。未来の知識を総動員して、彼はまもなく億万長者になっていました。彼が設立した未来社は世界的なコングロマリットに成長します。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし未来を予見する彼の不思議な能力はやがて親しい人々から不気味がられ、友人は離れていきました。元の人生のストーリーどおり約束の場所で再会（？）した妻のリンダも、彼を将来の夫とは知らないままに彼の前から去っていきます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;成功と引き替えの苦い現実。やがて彼は上流階級の女性と結婚し娘をもうけます。妻との結婚生活は味気ないものでしたが、最初の人生で得られなかった娘の存在は彼にとって大きな慰めでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし時が流れ、最初の人生の最期になった日が訪れます。ピアノを弾く最愛の娘の姿を眺めながら、ジェフはまたも突然の心臓発作で命を落とすのです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;目覚めるとふたたび大学時代に戻っていました。どうやら彼の人生はエンドレステープのような無限ループに捉えられてしまったようでした。&lt;/p&gt;

&lt;h3 style="text-align: center"&gt;2&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;人生をやり直せたら、とは誰もが一度は夢見ることでしょう。でもそれが無限に繰り返されるのだとしたら？&lt;/p&gt;&lt;p&gt;二度目の人生で得た最愛の娘グレッチェンを永遠に失ったジェフは悲嘆に暮れます。いや失っただけであればまだよかったかもしれません。再びはじまった彼の人生では、グレッチェンは元々存在さえしなかったのです。誰も彼女の存在を知ることはない。彼女の存在の痕跡を示すものは何ひとつない。グレッチェンは、築きあげた彼の（二度目の）人生とともに、永遠に消えてしまったのです。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;彼は悲嘆に暮れながらも、やがて大学時代の恋人ジュディと今度は幸せな家庭を築くことに成功します（二度目の人生では、つい現代風のアプローチをして嫌われてしまったのです）。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;もう二度と子供をつくるつもりはないジェフでしたが、二人の養子をもらい家族4人の幸福な人生を送りました。しかし、運命の日はまたも彼の人生をリセットしてしまったのです。万全を期して身体を心電図につなぎ、24時間監視体制を敷いていたにも関わらず。&lt;/p&gt;&lt;br&gt;
&lt;p&gt;人は誰も生活をよりよくしよう、人生をよりよいものにしようと行動します。しかしリプレイは、そんな人間のひたむきさをあざ笑うかのようにすべての成果を無に帰してしまいます。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;table border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%A9%E5%88%A4-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%AB/dp/400324382X%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D400324382X" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/515B6RFKTEL._SL160_.jpg" border="0" alt="審判 (岩波文庫)"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%A9%E5%88%A4-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%AB/dp/400324382X%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D400324382X" target="_blank"&gt;審判 (岩波文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;amp;l=ur2&amp;amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt=""&gt;&lt;br&gt;
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&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;それは永遠に岩を山頂に持ち上げつづけるシーシュポスの神話であり、またカフカの主人公が置かれた状況であると言えます。何の脈絡もなくある日突然逮捕され、裁判に連れ出される。それが何の裁判かもわからないまま、やがて「犬のように」処刑される「審判」の主人公K・・・。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote title="リプレイ"&gt;&lt;p&gt;「ここにぼくの身分証明書がある。」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「それがどうしたっていうんだ？」&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;極めて理不尽で説明のつかない現実。そこから何らかの意味を汲み取ることさえ不可能な世界。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;しかし、現実とはもともとそういう様相のものだったのではなかったでしょうか。人生に意味があると思うのは、私たちが必死になってそこに意味をこめようとするからです。むしろそうして生きる姿をこそ私たちは「人生」と呼ぶのかもしれません。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;際限なく繰り返される人生の中で、絶望とやり場のない怒りとあきらめと、それでもなおわずかに残る「やり直せる」ことへの希望の中で、ジェフはやがてひとつの態度を身につけていきます。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;それは、逆境に耐え、何事も適切なものとして受け入れる態度でした。それをニーチェの言う「超人」に例えることも可能でしょう。人生に意味を求め、その意味のなさに絶望するのではなく、意味のなさをそのままに受け止め、それとともに生きること。未来に目的を置き、それに向かって現在を意味づけるのではなく、現在それ自体を生き生きと生きること。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そうして周囲を見回してみたとき、身近な誰かが自分にとってかけがえのない存在であることにあらためて気づくかもしれません。戦争という巨大な無意味の下で、ひとつひとつの生や愛がひときわ輝いたことがあったように。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ジュディにつづいて、元の人生で破綻しかけた結婚相手リンダとの関係も、ジェフはやり直しの人生の中で立て直します。やがてそれが無に帰すると知りながらも。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;そして・・・。&lt;/p&gt;

&lt;h3 style="text-align: center"&gt;3&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;何度かの人生を繰り返すうち、ジェフはあることに気づきます。リプレイのタイミングが少しずつ遅くなっていることに。しかし死ぬ日はいつも変わらない。ということは、彼がやり直せる生はどんどん短くなっているということです。しかもその事態は加速度的に進行しているようでした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;その後にどんな事件が起きるのか、それはこれからこの本を読む人の楽しみのためにとっておきましょう。存分に楽しませ、感じさせ、考えさせてくれることは間違いありません。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ともかく彼が元の人生に戻ってきたとき、途切れてしまっていたリンダのその次の言葉が電話の向こうから聞こえてきました。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;「私たちに必要なのは、話し合いなのよ」&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;答えは最初からそこにあったのかもしれません。ジェフは答えます。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;p&gt;「ああ、話し合おう」&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「もう手遅れかもしれない。でも、まだ時間はあるわ」&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;決して手遅れではないでしょう。現在を構成する幾重もの過去の蓄積に縛られないならば、何度でもやり直しは可能だからです。たった一度しかない人生だとしても、実はそれは変わらない。いやむしろたった一度しかない人生だからこそ私たちはそう考えるべきなのかもしれません。そのことを知るためにジェフは、私たちは、何度もの生を生き直さなければならなかったのでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;最後にジェフはこう独白します。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote title="リプレイ"&gt;&lt;p&gt;今夜はリンダと話をしよう。何といってよいか分からないが、少なくとも、彼女に対して借りがある、ぐらいのことはいってやろう。（中略）---仕事も、友情も、女性との関係も。それらはすべて人生の構成要素であって、価値あるものではあるが、人生を限定したり、コントロールしたりすべきものではない。自分の人生は自分の責任であり、自分だけのものだ。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;可能性は無限だと、ジェフは知った。&lt;/p&gt;&lt;/blockquote&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/790530507538641026" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/790530507538641026" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2004/12/1990-07-19603-amazon-by-g-tools-1-2-424.html" rel="alternate" title="リプレイ（ケン・グリムウッド）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-3246928921381552352</id><published>2004-12-12T23:46:00.004+09:00</published><updated>2015-02-07T01:58:41.784+09:00</updated><title type="text">発作的座談会（椎名誠他）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%99%BA%E4%BD%9C%E7%9A%84%E5%BA%A7%E8%AB%87%E4%BC%9A-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A4%8E%E5%90%8D-%E8%AA%A0/dp/4041510120%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4041510120" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51NSZCDEEGL._SL160_.jpg" border="0" alt="発作的座談会 (角川文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%99%BA%E4%BD%9C%E7%9A%84%E5%BA%A7%E8%AB%87%E4%BC%9A-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A4%8E%E5%90%8D-%E8%AA%A0/dp/4041510120%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4041510120" target="_blank"&gt;発作的座談会 (角川文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;電車の中で絶対に読んではいけない本ってありますよね。この本はたぶんそういう類の本だと思います。私自身電車の中で吹き出しそうになるのを必死で堪えながら読んでいて、何度前に座ったひとから怪訝な顔をされたことかわかりません（笑）。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;座談会の主な登場人物は、作家の椎名誠、弁護士の木村晋介、イラストレーターの沢野ひとし、それに本の出版社の社長目黒考二の4人。いずれも「哀愁の町に霧が降るのだ」以来椎名誠の著作でおなじみのキャラクターです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;キャラクターというとあたかも創造された人格のようですが、いずれも椎名誠の周囲をあやしく徘徊する実在の人物ばかりです。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%93%80%E6%84%81%E3%81%AE%E7%94%BA%E3%81%AB%E9%9C%A7%E3%81%8C%E9%99%8D%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%A0%E3%80%88%E4%B8%8B%E5%B7%BB%E3%80%89-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A4%8E%E5%90%8D-%E8%AA%A0/dp/4101448078%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4101448078" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/61Yq7uHLXfL._SL160_.jpg" border="0" alt="哀愁の町に霧が降るのだ〈下巻〉 (新潮文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%93%80%E6%84%81%E3%81%AE%E7%94%BA%E3%81%AB%E9%9C%A7%E3%81%8C%E9%99%8D%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%A0%E3%80%88%E4%B8%8B%E5%B7%BB%E3%80%89-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A4%8E%E5%90%8D-%E8%AA%A0/dp/4101448078%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4101448078" target="_blank"&gt;哀愁の町に霧が降るのだ〈下巻〉 (新潮文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;さて、これらおなじみの面々が割とくだらない日常の些末なテーマをもとに座談会を繰り広げるのがこの本なのですが、これが爆笑ものなんですね。たとえば、どんなテーマが語られているかというと・・・&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「コタツとストーブ、どっちがエラいか」「デブとヤセはどっちがトクか」「美しい昼寝とは何か」「茶碗蒸しはおつゆかおかずか」・・・&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ね？いかにくだらないことを論じているかわかるでしょ？実際の座談会からいくつか抜粋してみましょうか。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;dl compact&gt;&lt;dt&gt;目&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;コタツよりストーブがエラい理由はね、コタツでお湯は沸かせないけど、ストーブはやかんがかけられる。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;沢&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;でもコタツは歩けそうだぜ。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;目&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;どうして歩けるんだよ（笑）。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;沢&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;四本脚があるから、なんとなく歩けそうじゃないか。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;椎&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;ストーブは転がっていくしかない。&lt;/dd&gt; &lt;/dl&gt;&lt;cite&gt;（「コタツとストーブ、どっちがエラいか」より）&lt;/cite&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;dl compact&gt;&lt;dt&gt;椎&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;あっ、これ以上迷惑な奴はいないっていうのを思い出した。いきなり家に来る奴（笑）。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;木&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;いたねえ（笑）。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;目&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;普通はいないけどね。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;椎&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;「元気ィ」なんていきなり入ってくるんだよ。元気じゃないっつうの（笑）。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;沢&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;いやあ、そう言われるとつらいなあ。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;椎&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;日曜のたびに朝起きると、こいつがオレんちの台所で大きな顔で飯食ってるんだ。それで、「元気ィ」だって（笑）。朝から元気じゃないって（笑）。&lt;/dd&gt; &lt;/dl&gt;&lt;cite&gt;（「迷惑な奴とイヤな奴」より）&lt;/cite&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;
&lt;dl compact&gt;&lt;dt&gt;椎&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;電話がなかったら、どうなっているか。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;目&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;そうだね、間違いなくいえるのは飛脚制度が発達する。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;木&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;いいねえ、飛脚制度。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;椎&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;会社にも人事部、経理部とかと並んで飛脚部ができる。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;沢&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;すると足の速い奴が重宝されるね。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;目&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;地図にくわしい奴も飛脚部では出世する。近道にくわしい奴ね。&lt;/dd&gt;
&lt;dt&gt;椎&lt;/dt&gt;
&lt;dd&gt;千人ぐらいの会社だったら、飛脚部は三百人ぐらい必要だろうな。&lt;/dd&gt; &lt;/dl&gt;&lt;cite&gt;（「もし電話がなかったら・・・」）&lt;/cite&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;もうまるで緊張感も生産性もない座談会なんですが、笑えることだけは間違いありません。いや、この中に出てくる「日本読書株式会社」というネタを、椎名誠はのちに小説に仕立てていますから、生産性は意外とあるのかもしれませんが（笑）。&lt;/p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;ところで、椎名誠と言えば代表作はやはり「哀愁の町」と「わしらは怪しい探検隊」あたりでしょうか。いずれもなかなか爆笑ものの作品ばかりです。「哀愁の町」につづく系譜としては「新橋烏森口青春篇」や「銀座のカラス」「本の雑誌血風録」などの自伝的な作品群があります。また「探検隊」の方も「あやしい探検隊北へ」をはじめ「あやしい探検隊不思議島へ行く」など続編が何冊も出ています。これ以外に週刊誌に連載しながら随時刊行されているエッセーシリーズ（「ひるめしのもんだい」「おろかな日々」など）と、「アドバード」などのSF風小説群あたりが椎名誠の主な著作ということになるかと思います。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote&gt;
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&lt;/table&gt;
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&lt;p&gt;ここではわりとこむずかしい本を選んで紹介してきましたが、椎名誠の魅力はこむずかしくないところにあります（笑）。それでいて世の中を相対化してくれるような効果が彼の作品にはあるような気がします。どうせすべては脳の解釈であり、脳の中で生起することがらにすぎないとするなら、ガハハハと笑って椎名誠のように真夏の日差しの照りつける岸壁に裸で寝転がってみるのもいいでしょう。びっしり活字の詰まった本は頭の下に敷いてまくらにでもしてしまいましょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そういう椎名ワールドを最も端的に味わわせてくれる作品は、やはり「あやしい探検隊」ということになるでしょうか。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;「あやしい探検隊」は椎名誠がはじめた&lt;em&gt;「東ケト会」&lt;/em&gt;（別にたいした団体ではなく、東日本なんでもケトばす会という意味不明のサークルというか、ただの名称）が母体（？）となっています。そもそも「探検隊」とは言っても、秘境の地に入っていくとか未知の生物を探し求めるというような高い志はみじんもなく、ショートパンツにビーチサンダルの男たちがダンボールを引きずりながらその辺の島に出かけて行き、たき火をやって帰ってくるという、ただそれだけの話です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ですから、昨今のアウトドアブームの走りだとか言ってもてはやすのは見当違いかもしれません。最近の椎名誠はすっかり「自然派の作家」というカテゴリーに収まってしまったようで少しつまらない気がしますが、彼のよさはことさらに自然がどうとかアウトドアがどうとか言ったりしないところだと思います。むしろそんな訳知り顔の何かを笑い飛ばしながら、あやしい男たちがただ意味もなく&lt;em&gt;たき火&lt;/em&gt;をやっている、そのばかばかしさこそが脳化＝社会における希有な価値であって、そんな様子が「昭和軽薄体」と呼ばれた椎名誠独特の文体に乗って語られるとき、その行状のあほらしさに私たちは大笑いしながらも、ひそかに脳化＝社会を相対化していたのではないかと思うのです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;（数台のクルマに分乗して北へ向かう道中、彼らはトランシーバーでお互いを&lt;em&gt;「パンツ一号」「パンツ二号」&lt;/em&gt;などと呼び合いながら退屈を紛らわせるのですが、調子に乗って前を走るパトカーに「そこのパトカーはすぐに停まりなさい」と呼びかけてほんとうに停めてしまったりします。また、他のグループも大勢いるキャンプ地の真ん中で、突然何の必然もなく&lt;strong&gt;「山田アー。山田アー。」&lt;/strong&gt;と連呼をはじめるのですが、それは中に一人くらいはいるかもしれない見知らぬ山田さんを慌てさせたいというただそれだけのためだったりするのです。この事件はやがてその辺にキャンプしている人たちも巻き込んでたいへんな騒ぎになっていきます。）（いずれも&lt;cite&gt;「あやしい探検隊北へ」&lt;/cite&gt;より）&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;西欧哲学は、その最前線と目されるポスト構造主義（「ポスト構造主義」という名の思想があるわけではありません。それは単に構造主義の後に来る思想群ということを表しているにすぎません。そのこと自体が、もはや何ものも実体的にとらえることはできず、何ものについても確定的なことは言えないという現代思想の知見を示しているかのようです）にいたって、悲観的に言えば拠って立つ思想の根拠をすべて失ってしまったと言えるし、ポジティブに言えば、すべてのくびきを捨て去って一から再構築できる位置に立ったと言えます。椎名誠がその著作群を通じて送り出してくる何かは、本人の意図に関わりなく、そうした現代思想の課題に対するひとつのヒントを示していると言えるかもしれません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;思想を、真夏の照りつける陽射しの下に引っ張り出してやること。そこでなお色あせないものこそが真に価値ある思想と呼べるし、そういう風にして思想を脳の独占から解放してやることが必要なのでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;「発作的座談会」は、「探検隊」シリーズを読み、「哀愁」他の自伝シリーズを読んであやしいキャラクターたちに親しんだ読者にとって、外伝のような位置づけになるのかもしれません。逆に外伝の方から椎名ワールドにはいっていくというのもまたいいのではないでしょうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;この本はもともと「本の雑誌」に連載されていたヒット企画を単行本化したもので、その後も「いろはかるたの真実」「超能力株式会社の未来」とつづけて単行本化されています。もし気に入ったら合わせて読まれることをおすすめします。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;でもくれぐれも電車の中で読むのはやめた方がいいです。マジで。&lt;/p&gt;

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&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%99%BA%E4%BD%9C%E7%9A%84%E5%BA%A7%E8%AB%87%E4%BC%9A%E3%80%882%E3%80%89%E3%81%84%E3%82%8D%E3%81%AF%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A4%8E%E5%90%8D-%E8%AA%A0/dp/4041510155%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4041510155" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/518T0BBS2HL._SL160_.jpg" border="0" alt="発作的座談会〈2〉いろはかるたの真実 (角川文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%99%BA%E4%BD%9C%E7%9A%84%E5%BA%A7%E8%AB%87%E4%BC%9A%E3%80%882%E3%80%89%E3%81%84%E3%82%8D%E3%81%AF%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A4%8E%E5%90%8D-%E8%AA%A0/dp/4041510155%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4041510155" target="_blank"&gt;発作的座談会〈2〉いろはかるたの真実 (角川文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/blockquote&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3246928921381552352" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/3246928921381552352" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2004/12/1996-10-392826-amazon-by-g-tools-4-1991.html" rel="alternate" title="発作的座談会（椎名誠他）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-2751034501544017895</id><published>2004-11-19T00:45:00.004+09:00</published><updated>2020-10-27T23:33:45.605+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="ミステリー"/><title type="text">クラインの壷（岡嶋二人）</title><content type="html">&lt;blockquote&gt;
&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A3%B7-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B2%A1%E5%B6%8B-%E4%BA%8C%E4%BA%BA/dp/4101080127%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4101080127" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xzrcUuFTL._SL160_.jpg" border="0" alt="クラインの壷 (新潮文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A3%B7-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B2%A1%E5%B6%8B-%E4%BA%8C%E4%BA%BA/dp/4101080127%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4101080127" target="_blank"&gt;クラインの壷 (新潮文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/blockquote&gt;

&lt;h5&gt;ゲームの世界&lt;/H5&gt;&lt;p&gt;メビウスの環&gt;をご存知ですか？それは一本のテープの端と端を一回だけねじって貼り合わせることで作れます。メビウスの環の上を歩く者は、一周して帰って来たとき、いつのまにか自分が出発点の裏側にいることに気づきます。メビウスの輪の世界は、表が裏に、裏が表にいつのまにかすり替わってしまう世界なのです。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;それを三次元に置き換えるとクラインの壷になります。メビウスの環の例にならえば、一本のチューブの端と端を一回だけねじってつなぎあわせることでクラインの壷ができます（実際にはクラインの壷を私たちの住む三次元世界で視覚化することはできません）。その表面を歩く人は、気がついたらいつのまにか壷の裏側にいた、という現象に出くわすことになるでしょう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;岡嶋二人の作品「クラインの壷」は、まさにそうした状況を描いた作品です。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;主人公はゲーム作家をめざす上杉。彼はある出版社が募集したゲームブックのコンテストに応募します。残念ながら彼のシナリオは、彼の勘違いで規定枚数を大幅に超えていたため採用されなかったのですが、ひょんなことからあるゲームソフト会社の目にとまります。物語は、彼のそのシナリオをもとに開発されたシミュレーションゲーム「バーチャルブレイン」をめぐって進行します。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;そのゲームはいわゆるテレビゲームではありませんでした。プレイする者は部屋ひとつをまるごと占有する巨大なシミュレーションマシンの中にはいります。そこで裸になってある液体の詰まったカプセルの中に身を横たえるのです。ふたが閉じると、ゲームがはじまります。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;それは素晴らしい出来でした。それは五感のすべてをカバーしたバーチャル・リアリティゲームでした。プレイヤーを包み込む液体はストーリーの進行に従ってさまざまな刺激を彼（女）の皮膚に伝え、逆に彼（女）の動きはその液体を通じてマシンに伝えられゲームの中の彼（女）の動きに反映されます。それは現実と区別がつかない超リアルなシミュレーションゲームでした。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;上杉はゲームを開発した会社からテストプレイヤーの役割を依頼されます。行ってみると、そこにはもう一人のテストプレイヤー梨紗がいました。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;毎日研究所に通い、テストを繰り返す上杉と梨紗。やがてお決まりとなる帰り道のささやかなデート。ふたりの関係が少しづつ緊密になりかけていたある日、ゲーム機から出たばかりの上杉のもとに義兄が交通事故で病院に運ばれたという電話がはいります。それは嘘の電話だったことが後でわかるのですが、それ以来現実の世界のあちこちに亀裂がはいりはじめます。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;突然休みをとった梨紗。翌日いつものように現れた梨紗は、しかしどことなく前の梨紗とは違っているようでした。そして彼らを運ぶいつものシャトルバスの窓枠にあったはずの傷跡。消えた梨紗のピアス。ゲームの中から聞こえてくる不思議な声。「引き返すんだ。コントロールできるうちに」。ストーリーは急速にミステリーの色彩を帯びはじめます。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;何かが微妙におかしくなっているのです。そういえば、ゲームそのものだって不思議でした。そもそもこんなゲームを開発したところで、どう商品化するのでしょうか。これほど巨大なマシンを設置できる場所は限られていますし、一度に一人しかプレイできない構造から見ても、どう採算化しようというのでしょうか。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;巨大な陰謀がどうやら背後にあるようでした。しかし気がついたときにはすでに遅かったのです。どんでんがえしとともに事件はいったん解決します。すべての謎が解かれ、すべてがもとの日常に戻ります。梨紗とともに。しかしもう遅すぎたのでした。上杉はすでに後戻りのできないクラインの壷の中にはいりこんでいたのです。&lt;/p&gt;

&lt;h5&gt;脳の支配&lt;/H5&gt;

&lt;blockquote&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;現実と虚構との区別がつかなくなっていくというストーリー建ては、フィリップ・K・ディックお得意の世界とも通じています。ただ、SFの舞台設定の上に構築されたディックの作品は、その現実感の希薄さによって眩暈のような陶酔感を読む者にもたらすのですが、岡嶋二人の「クラインの壷」では舞台設定がリアルな分より具体的な恐怖につながります。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;現実か虚構か。それは永遠に解決不能な謎です。何故なら私たちはみな脳がつくりだす虚構の中を生きているからです。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;解剖学者の養老孟司氏は&lt;cite&gt;「唯脳論」（青土社、1989年）&lt;/cite&gt;の中でこう述べています。&lt;/p&gt;

&lt;blockquote title="唯脳論"&gt;&lt;p&gt;現代とは、要するに脳の時代である。情報化社会とはすなわち、社会がほとんど脳そのものになったことを意味している。脳は、典型的な情報器官だからである。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;都会とは、要するに脳の産物である。あらゆる人工物は、脳機能の表出、つまり脳の産物に他ならない。都会では、人工物以外のものを見かけることは困難である。 そこでは自然、すなわち植物や地面ですら、人為的に、すなわち脳によって配置される。われわれの遠い祖先は、自然の洞窟に住んでいた。まさしく「自然の中に」住んでいたわけだが、現代人はいわば脳の中に住む。&lt;/P&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%94%AF%E8%84%B3%E8%AB%96-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%AD%A6%E8%8A%B8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%A4%8A%E8%80%81-%E5%AD%9F%E5%8F%B8/dp/4480084398%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4480084398" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51YHKH1H7BL._SL160_.jpg" border="0" alt="唯脳論 (ちくま学芸文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%94%AF%E8%84%B3%E8%AB%96-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%AD%A6%E8%8A%B8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%A4%8A%E8%80%81-%E5%AD%9F%E5%8F%B8/dp/4480084398%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4480084398" target="_blank"&gt;唯脳論 (ちくま学芸文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;
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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;考えてみれば、シミュレーションとはもともと脳の機能でした。もっとも基本的な脳のシミュレーション機能は「夢」でしょう。脳はそれをやがて外部化し、小説や映画に、そしてバーチャルリアリティへと進化させてきたのでした。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;シミュレーションが現実と区別できないところまで来たとき、私たちの逃げ場はどこにあるのでしょうか。私たちは脳化＝社会から逃れることができるのでしょうか。そのヒントはやはり「唯脳論」の中にあります。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;養老孟司氏によれば、脳化＝社会における唯一の禁忌（タブー）とは「身体」です。すべてを統御し、支配しようとする脳の作用は、&lt;q title="唯脳論"&gt;「かならず自らの身体性によって裏切られるから」&lt;/q&gt;です。&lt;q title="唯脳論"&gt;「脳はその発生母体である身体によって、最後にかならず滅ぼされる。それが死である。」&lt;/q&gt;&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;唐十郎の芝居が、閉じられた赤テントの中であれほどまでに身体性を強調せざるを得ないのは、それゆえなのでしょうか。彼（女）らは舞台のうえで走り、飛び上がり、機関銃のように唾を飛ばしてしゃべり、水をかぶり、乳房を露出します。黄ばんだ小便器を舞台に並べ、乞食のような衣装をまとい、弦の切れたバイオリンを振り回します。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;そうまでして身体を強調しなければ、彼らはテントの中に充満した脳の想像力から逃れられなかったのかもしれません。その想像力とは、他でもない唐十郎自身のそれ以外ではありえなかったのですが。そして終幕でテントが開かれ夜気が流れ込んできたとき、はじめて私たちは今眼前で起こっていたことが脳の中のできごとだったことを知るのです。それと同時にそれが現実（だと思っているもの）の中にまで浸透していることに、かすかながら気づくのです。&lt;/p&gt;

&lt;h5&gt;岡嶋二人のこと&lt;/H5&gt;

&lt;p&gt;岡嶋二人は、実は男性の二人組によるミステリー作家です。ニール・サイモンの戯曲に「おかしな二人」という作品があるのですが、それをもじってつけたのだそうです。残念ながら、岡嶋二人氏は「クラインの壷」を最後に解散してしまいました。実際は「クラインの壷」執筆時点で二人の決裂は決定的で、この作品はほぼ井上夢人氏一人によって構想され、執筆されたようです。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;岡嶋二人のその他の作品としては、「そして扉は閉ざされた」「どんなに上手に隠れても」などがおすすめです。都会的なセンスによる本格ミステリーの醍醐味を彼らの作品は味わわせてくれます。&lt;/P&gt;

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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;解散後、井上夢人氏はミステリーというよりもホラーに近い作品群を発表しています。「クラインの壷」がそうであったように、氏の作品はリアルな日常を描きながら、いくらかのSF的設定を持ち込むことでそこに亀裂を走らせ、恐怖感を醸しだすものが多いようです。「ダレカガナカニイル」がおすすめです。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;一方の田奈（徳山）醇一氏の方は、解散以来まだ作品を発表してはいないようです。岡嶋二人の持ち味のうち、本格ミステリーの要素を支えていた田奈氏の新作にもぜひ出会いたいところですが、実際の執筆を行っていた井上氏と別れた今、それはなかなか難しいことであるようです。&lt;/p&gt;

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&lt;/table&gt;
&lt;/blockquote&gt;

&lt;h5&gt;二人で書く&lt;/H5&gt;

&lt;p&gt;ところで私はどうも男性の二人組がつくる作品に惹かれるようです。サイモンとガーファンクル、ドゥルーズとガタリ、そして岡嶋二人。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;ふたつの異なる個性がぶつかりあうところには緊張感とダイナミズムが生まれます。一個の完成された作品でありながら、ひとつの世界観の内部で完結してしまわず、常に外界に対して開かれているかのような魅力がそこから生まれてきます。その不安定さが、やがてコンビを宿命的な解散に導くのでしょうけれど。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;それにしても、どのようにして複数で書いたのか。岡嶋二人のその辺の事情を伝えてくれる本も出ています。その名も「おかしな二人--岡嶋二人盛衰記--」。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;コンビのかたわれである井上夢人氏が解散後に書いた本だけにちょっと偏った感もなきにしもあらずですが、その辺を割り引いて読めばコンビによる執筆活動の随所にみなぎる緊張感が伝わってくるのではないかと思います。「クラインの壷」をはじめとした岡嶋二人の作品を読んで関心を持たれた方はぜひどうぞ（ネタバレになるので先に読むことはおすすめしません）。&lt;/p&gt;

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&lt;/blockquote&gt;</content><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/2751034501544017895" rel="edit" type="application/atom+xml"/><link href="http://www.blogger.com/feeds/6631142541417187628/posts/default/2751034501544017895" rel="self" type="application/atom+xml"/><link href="http://book.nakagawa.click/2004/11/blog-post.html" rel="alternate" title="クラインの壷（岡嶋二人）" type="text/html"/><author><name>RYO NAKAGAWA</name><uri>http://www.blogger.com/profile/05887463633322366088</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image height="32" rel="http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail" src="//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhBE5WgY8jVN27SSDUtquMk_uwVumdhssO2N6fRc6AHH7u3RhQzYCXFMBRUaWi489oEKlembA-S0-7Wwgn3gzQOqHoSQ2hsk4rKRM_folEXPjWi1TIdUT2q84Q4d-QpcA/s113/italy.jpg" width="32"/></author></entry><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-6631142541417187628.post-5037704204102600066</id><published>2004-10-30T19:47:00.002+09:00</published><updated>2015-02-07T01:59:54.973+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="演劇"/><title type="text">電子城－背中だけの騎士たち－（劇団唐組）</title><content type="html">&lt;p&gt;まもなく&lt;a href="http://www.square-enix.co.jp/dragonquest/eight/" class="link"&gt;ドラゴンクエストⅧ&lt;/A&gt;が発売されますね。また眠れない夜がはじまりそうです（笑）。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;私のドラクエ歴は例にもれず、名作ぞろいのドラクエ史上でも屈指の名作「ドラゴンクエストIII」からはじまるのですが、今回はその「ドラクエⅢ」にまつわる一本の芝居を紹介したいと思います（このコーナーのテーマは「おすすめ入門書」なのですが、この芝居のシナリオは残念ながら出版されていません。そういう意味では「書」ではありませんが、今回は番外篇ということでお許しください）。&lt;/P&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;まずは&lt;a href="http://homepage3.nifty.com/shibai/index.html" target="_blank" title="唐ファン（唐組公認サイト）" class="link"&gt;劇団唐組&lt;/a&gt;について。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;唐組は、かつてアングラ演劇の世界で寺山修司と並び称された状況劇場の唐十郎が、状況劇場解散後の1987年に旗揚げした劇団です。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;状況劇場と言えば新宿花園神社の赤テント公演で有名で、佐野史郎や根津甚八、石橋蓮司、緑魔子らが出身俳優として知られています。ちなみに看板女優だった李麗仙は唐の元妻で、俳優の大鶴義丹は彼ら二人の息子です。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;さて、唐組の旗揚げには&lt;a href="http://news.goo.ne.jp/topics/geino/talent/MM-M04-0044.html" target="_blank" title="gooタレントプロフィール" class="link"&gt;私の親友&lt;/a&gt;も参加していました。彼は大学中退のまま唐組に入ったのですが、それから17年を経て、今では押しも押されもせぬ看板俳優（唐に次ぐNo.2）になっています。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;そんな縁もあって、独身時代は唐組の芝居を毎年春秋の公演ごとに見ていたのですが、その中でもいちばん印象に残っているのがドラクエⅢを下敷きに書き上げられた「電子城－背中だけの騎士たち－」なのです。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;「電子城」のご紹介をする前に、アングラ演劇についてよく知らない人のために、その雰囲気をすこしお伝えすることにしましょう。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;夕暮れ、公演場所として唐が愛用する目黒不動尊や新宿花園神社の境内を入っていくと、木立の暗がりの中にぬっという感じで赤黒っぽい巨大なテントが立っています。唐は、状況劇場のトレードマークだった赤テントを唐組で復活させたのです。周りを見回すと、何やら怪しい風体の男や女があちこちに立っていて、思い思いに公演がはじまるのを待っているようです。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;しばらくして開場時間となるわけですが、そこはテント芝居のこと、シートにゆったり背をもたせかけて観劇するなんていうぜいたくはありえません。虫のはい出す隙間もないくらいびっちりと詰めこまれたテントの中で、あぐらをかきながらビニール袋に入れた靴を抱え込むように見るというのがせいぜいです。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;やがてテント内が闇に落ち、音の割れたスピーカーから哀愁を帯びた音楽が流れはじめます。そして薄暗い明かりの中に浮かび上がるのは公衆便所（！）。黄ばんだ小便器がいきなり舞台の上に並んでいます。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;こんな風ですから、決して秩序だったストーリーや美しい舞台衣装やかっこいいスター俳優などを期待してはいけません。それどころか、俳優がいきなりバケツの水を頭からかぶったり、水槽の中から飛び出してきた別の俳優が手足を振り回して暴れまわるので、最前列などに座っているとずぶ濡れになる危険と隣りあわせです。一応そのために最前列には何やらビニールシートが用意してあって、水が飛んでくるなと思った瞬間にそいつをさっとかぶるようにはなっているのですが。いずれにせよスーツなんかで見に行くのはもっての他ということだけは確かです。飛んで来るのは水だけじゃありませんから。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;こんな紹介じゃあかえってテント芝居から足が遠のいてしまいそうですね。こういう芝居の観客はどうせあやしげな男ばっかりなんだろうなとお思いでしょうが、これがそうでもないんですね。そうでもないどころか、半分くらいは女性なのが不思議だったりします。&lt;/P&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;さて、テント芝居の雰囲気がすこしわかっていただけたところで、いいかげんに「電子城」のご紹介に移りましょう。この作品が当時大ヒットしたファミコンソフト「ドラクエⅢ」をベースとしていることはすでに述べました。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;唐版ドラクエの主人公は、唐自ら扮する高校教師田口です。彼はゲームの中にはいっていったまま帰ってこないかつての教え子/遊び人を探して、一度は中断した自分のゲームを再開します。彼のキャラクターネームはタグンテ。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;しかしそこは唐十郎の世界、登場するのは、どれもこれも薄汚れた負け犬ばかりです。田口/タグンテの仲間となるのは、僧侶の荒川を除けば、金のない商人、弦のないバイオリンを抱えた楽士といった具合で、とてもじゃありませんが、本物のドラゴンクエストのようにかっこよくはいきません。そんな風ですから、SM城ソドム（！）を目指す田口／タグンテ一行の旅は、やがて予想に違わず迷宮にはいりこんでいきます。幻想とも妄想ともつかない迷宮をさまよううち、教え子を探すという当初の目的はどこへやら、いつまでたっても目的地にたどりつくことができないまま田口/タグンテの旅は終わります。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;終幕、敗れ去った田口の薄汚れた4畳半の部屋で、眠っている彼の枕元に表れた母はこうささやきます。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;「起きてください。お城に行く時間です」と。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;田口/タグンテが布団をはねのけ跳び起きた瞬間、ちっぽけな部屋が壊れ、テントの背幕がさっと開かれます。流れ込む冷たい夜気。そして夜空を背景に、遙か向こうに見える王の城。&lt;/P&gt;&lt;p&gt;それに向かって、田口／タグンテたちの一行はふたたび歩きはじめます。それは新しいゲームのはじまりです（ドラゴンクエストの世界では、ゲームをはじめるものはまず母親に起こされ、そのあと城に行って王様に会わなくてはなりません）。&lt;/P&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;p&gt;テントを解き放ち、外の現実をいわば借景のように芝居の中に取り込んでみせるこの手法は、実は状況劇場以来の唐お得意の手法です。ファンの間ではもはや一種のお約束となっている感もあります。しかしそれがワンパターンのようでいて、単に客を驚かすためのマンネリに堕してしまわないのは、それが借景の手法であるとともに、テントの内側の演劇世界を外の現実社会へ向かって開いていくための方法論でもあるからです。おそらくそこにこそ唐のメッセージがあります。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;芝居は単にテントの中で完結する「お話」ではない。唐の芝居を見るものは、「ああおもしろかったね」とテントから出て現実世界に戻るのではありません。唐の芝居は終幕で現実に接続され、そのことによって私たちはもはや唐の世界から抜け出す術を失うのです。テントが開かれた瞬間そこももはや唐の世界なのですから。いやむしろ、猥雑で混乱し、肉体が跳躍する唐の演劇世界こそが最初から現実世界そのものだったのだとも言えます。&lt;/P&gt;
&lt;p&gt;そう、彼らはまた敗れ去るかもしれません。城に向かいながらも、また王に会わず、その道を逸れてしまうかもしれません。けれども、結末のないこの旅の中でひとつだけ確かなことは、彼らがその闘いをおそらく永遠に闘いつづけるだろうということです。何度も敗れ、何度も道を誤りながら、それでもまた朝が来て私たちは王に会いに出かけていくでしょう。ちょうど星間戦争のはざまで、望みのない自分の人生との闘いをつづける「去年を待ちながら」のエリックのように。&lt;/P&gt;

&lt;blockquote&gt;&lt;table  border="0" cellpadding="5"&gt;&lt;tr&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%BB%E5%B9%B4%E3%82%92%E5%BE%85%E3%81%A1%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%82%89-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BBK%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF/dp/4488696015%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4488696015" target="_blank"&gt;&lt;img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/619XXjFKG-L._SL160_.jpg" border="0" alt="去年を待ちながら (創元推理文庫)" /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/td&gt;&lt;td valign="top"&gt;&lt;font size="-1"&gt;&lt;a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%BB%E5%B9%B4%E3%82%92%E5%BE%85%E3%81%A1%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%82%89-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BBK%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF/dp/4488696015%3FSubscriptionId%3D15SMZCTB9V8NGR2TW082%26tag%3Dcommex-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4488696015" target="_blank"&gt;去年を待ちながら (創元推理文庫)&lt;/a&gt;&lt;img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=commex-22&amp;l=ur2&amp;o=9" width="1" height="1" style="border: none;" alt="" /&gt;&lt;br /&gt;
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&lt;/table&gt;&lt;/blockquote&gt;

&lt;p&gt;もうずいぶん唐の芝居と親友の演技を見ていません。ひさしぶりにまたあのテントの中にもぐりこんでみたいと思います。一度はいったら二度とそこからは逃げられないと知りながら。&lt;/P&gt;
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